叔母にもらった言葉は忘れられない
先日、叔母が80歳でこの世を去りました。昨年より病気療養中でしたが、最後は苦しまないで眠るように旅立ったそうです。私にとっては、父の妹であり、同じ家で暮らしていた時期があったので母のような、姉のような存在でした。心にポッカリ穴が開いたようで、明後日の葬儀に出かけるまでは、まだ、実感がありません。
昨年の9月、体調が悪い叔母に頼まれて、叔父の法事を代行しました。
あの時、叔母は、すい臓がんの末期と診断されていて、命に限りがあることを覚悟していたのだと知りました。
法事から数日後、体調が良い日を選んで帰郷した叔母は、故郷を一回りして友人や親せきを回り、親兄弟の墓参りもすませていました。きっと思い残すことが無いようにしたかったのだろうと思います。
私の家に来てくれた時に、帰り際、珍しく握手を求められました。
今まで、そんなことをしたことが無かったのに。それは、もう会えなくなるからだったのです。
パッチワークポーチが形見の品に
それから、叔母は「あなたにこれをあげる」と言って手作りのキルティングポーチをくれました。
確か、叔母は私にこれをくれた時に「家の真ん中に囲炉裏があって、そこにみんなが集まる模様なんだよ」と言っていたようでした。
気になったので、この模様の意味をもう一度調べてみました。
これは、パッチワークのパターンのひとつで「ログキャビン」という手法でした。
中心の正方形は一家団欒の象徴である 暖炉 を表現しているらしく、日本で言うと囲炉裏か掘りごたつを意味し、「一家団欒の象徴」と言えるパターンなのだそうです。
「家族は大事にしてね」
というメッセージだったのかもしれません。その言葉、ありがたく頂戴しました。
これはね、最近、この年令になって痛感していますよ。ほんと 泣くわ!
本当に、最後に 叔母はすごい言葉を残してくれたなと思いました。
そういえば・・・・
私に「子育て4訓」を教えてくれたのも叔母でした。
「子育て4訓」とは
1
2、幼児は肌を離せ、手を離すな
3、少年は手を離せ、目を離すな
4、青年は目を離せ、心を離すな
つまり、子育てに終わりはないよということです。
子供が大人になっても、心を通わすことが大事だよという意味です。
私は息子と住んでいるところが800キロも離れていますが、叔母の助言があったから、心は離さないぞ!とばかりに連絡を取り合うようになりました。
だから、いつも心は通じていると思います。
今までにも、叔母の助言で気が付くこと、ためになることがたくさんありました。
人は、この世から消えてしまっても考え方や想いは残りますね。
叔母の真心は、これからも、残された人の心の中で生き続けるわけです。
自分も、いつかは息子より先にあの世へ旅立つわけですが
叔母のように、我が子にも心に残るものを伝えたいなと思いました。