$「天使の弁護士 成瀬領」VS「天才鍵師 榎本径」

TrashがRyoのロッカールームだとすると 彼のメインステージはどこなのか?


ここは、都内の某所・・・

金曜日になるとひときわ賑わいを見せるHotSpotがあった

ターゲットゲストを若い女性とするCLUB♥N'sは、大学生にも人気のニュータイプのホストクラブである

そして、なぜ金曜日に集客があるのかというと、幻のNO,1ホスト Ryoが現れるからだ


CLUB♥N'sのRyoは謎めいた人物である

プロフィールには 年齢21才、身長178cm、趣味/歌とダンス、愛読書「六法全書」

知的でCOOL、正統派でありながらどこか魔性の魅力を併せ持つナイスガイと記されていた

実は某有名大学に通う彼を発掘したのは、ほかならないCLUB♥N'sのオーナーだった



今宵も例外なくCLUB♥N'sは、いつもの金曜日の様相を呈していた

彼を一目見ようと通う客が後を絶たないのだ


今夜は、そのフロアのひとつのテーブルにある大学のサークルらしきグループが陣取っていた

彼女らの目的ももちろんRyoを確認することだった

「きゃ♥ あの人よ」

「あの人が噂のNO,1なのね」

「ねえねえ、うちの大学によく似た人がいるけど・・」

「あ、オーラがすごいわ」


などと口々に彼の話題が絶えない

その中に初めてこのような場に足を踏み入れてしまったらしき人物

熊田未来がいた

彼女は、先程から我が目を疑っていた

こんなことがあるのだろうかと

なぜなら、NO,1ホスト Ryoは

彼女が憧れている 法学部の先輩 榎本開にあまりにも似ているからだった

彼女の様子を見て友人は不思議そうに尋ねた

「どうかしたの?」

「ええ、私の憧れの先輩によく似てるの」

「法学部の?まさか~」

「そうよね、全然雰囲気は違うんだけどね」

そんな話をしている最中にお待ちかねの人物がテーブルに着いた

「はじめまして、Ryoです」

「本日はご指名ありがとうございます」

「こちらは何かのサークルですか?」という質問に

「学部の仲間です!」と誰かが答えた

「え、何学部なの?」すかさずRyoが質問すると

「実は、法学部なんです」

「~んそれは奇遇だね 僕も法令遵守をモットーとしてるから」

「18歳未満の女子と薬はお断りしています」アハハ!

「私たち18歳以上ですから全員セーフですね」と誰かが代表して応戦した

そのうちに未来の友人がRyoに「W大学に親戚はいないですよね?」と聞き出した

「この子(未来)の憧れの先輩がRyoさんにそっくりらしいんです」

「W大に親戚はいないけど、それは光栄だね」

そう言いながら、未来の隣に場所を移した

近くで見ると確かによく似ているのだが

立ち居振る舞いや全体から漂う香りが全く別物である

そして、なによりRyoはセクシーなのだ

これは悪魔の誘い?それとも罠?

その魅力に引きずり込まれそうになりながらも

未来は平常心を保ち続けようとした

そんな未来を試すかのようにRyoはグッと接近し耳元に顔を寄せる

え、なに?


Ryoは周りに聞こえないように未来の耳元に話しかけた

「この後、会えないかな?大切な話があるんだ」

「00:30に店の前で」

そう言い残して彼は次のテーブルに流れていった

今のは、空耳?00:30?

自分の願望が声になって聞こえたのだろうか?

大切な話って?気になる・・・

お開きの後、やはり熊田未来はCLUB♥N'sの前に来てしまった

自問自答を繰り返しながら

なんで軽はずみに誘いに乗っているの?

大切な話が気になるからここに居るのよ

00:30はとうに過ぎていた

やっぱり、からかわれていたんだ 帰ろう!

そう思ってくるりと向きを変えた時だった

「未来ちゃん!」

「待たせてゴメン」

「私、からかわれているのかと思いました」

「大切な話ってなんですか?」

「ん?そんなこと言ったっけ?」

「もう!いい加減にしてください!」

「それなら、私帰ります!さようなら」

「あ、待って!」

Ryoは背を向けた未來の後ろ腕を掴み

自分の方へ引き寄せた

一瞬、何が起こったのか

彼女の怒りを鎮めるには十分すぎる程の・・・



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さて、朝っぱらからUPしようとしたら夜の話になってしまったのでここで一旦切ります。
続きもありますよ時間差攻撃でUPします。


本日お休みが取れました!今月はあともう一回お休みできるはずなんですけれども・・・
消えるかなぁ やっぱり休日が トホホ