いままでの習慣を変えることを目指すとき、

意思の力を使う方法は、なかなか難しいことが分かっています。

 

意思にも、様々なレベルがあるといわれます。

忘れられないような衝撃的な出来事に直面すると、

そのときに決意したことは、強固なものになります。

 

そのようなきっかけがない場合は、

自分の目的のために何かを変えることを決意しても、

時間や出来事の流れの中で気持ちはだんだんと弱まっていきます。

 

これは、意思が弱いため、とマイナスに考える必要はありません。

人間の脳は、忘れる事によってストレスから身を守るようにできているので、

ある意味で当然のことのようです。

 

 

そこで、なんとか習慣を変えるための方法について考えてみるときに

効果的な方法を紹介します。

 

それは、2つの欲求を使う方法です。

 

 

2つの欲求というのは、

 

  1. 将来、それを実現した時に起こる素晴らしい結果への欲求・・将来欲求
  2. 今、そのことを実行している事自体を楽しむという欲求・・現在欲求

 

の2つです。

 

 

最初に考えたいのは、1将来欲求です。

 

目指すものが、与えてくれるものを、ありありと頭に描きます。

 

達成した時の、心を、感じてみます。

 

その時に、どんな気持ちになっているのか、が大切です。

それが素晴らしいものであれば、ぜひとも手に入れたいと思えます。

 

もし、それほどには素晴らしいものに感じなかったら、

もう一度、そのことを目指すべきなのか、あるいは違った目標があるのかを

考えて見るとよいと思います。

 

1将来欲求をしっかりと決めると、それがモチベーションになります。

 

しかし、日常の中で、1将来欲求に描いた未来の絵は段々と薄れていきます。

先に言った通りです。

 

 

そこで、2現在欲求を考えます。

 

ここで、少し工夫が必要です。

 

自分は、何を、喜ぶのか?という心理への問いかけです。

 

自分の未来を素晴らしいものにする行動をしている今を、

とてもうれしく感じることができると、

だんだんと、そのプロセス、つまり現在やっていること自体が楽しさに代わります

 

2現在欲求が実現します。

 

例えば、筋力トレーニングをしている人は

もちろん、筋力を強化するための目的があるのですが

慣れると、筋肉を強化するトレーニングそのものが楽しくなります。

 

やればやるほど、強化されていく、そのために

今やっていること自体が、楽しいものになります。

 

トレーニングをしていない人からすると、

わざわざ苦しい目にあうのは、大変な事に思えますが、

やっている人にとっては、トレーニング自体が楽しいことになってる

ようです。

 

やり切った後の達成感。

トレーニング後の疲労感や翌日の筋肉痛が感じさせる効果。

筋肉痛の発生そのものが、快感になるようです。

 

それは、梅干しを見たときに唾が出てくるのと同じように

筋肉のダメ―ジが、そのまま快感の信号になるという事です。

 

 

2現在欲求は、それだけでは、目的が手段になってしまう恐れがあります

そのため、1将来欲求をチェックすることで、

それが目指すべきものなのかどうかを正すことができます。

 

人はどうしても、短期的な視野、思考になりがちです。

短期的な困難に直面すると、長期的な妥当性を見失います。

 

例を挙げると、

自動車で会社に通勤している人が、

会社に遅刻してしまいそうなときに、

信号無視などをしてしまいかねない、そんな心理です。

 

冷静になれば、決して妥当性のない判断を、

短期的に切迫した状況では選択してしまう事があります。

 

目的が手段にすり替わることも、このようにして起こります。

 

例えば、将来就きたい仕事のために、資格を取得している人が、

資格を取ったことで、その安心感や達成感を感じて、

将来のために本当に必要かどうかに関係なく

次にまた別の資格を取ろうとする、という事が起こったりします。

 

資格取得という2現在欲求によって、

本来の目的である就きたい仕事=1将来欲求を見失ってしまった状態です。

 

実は、1将来欲求を目指すことへの恐怖が、2現在欲求への集中を促してしまう

という心理もあるようです。

 

人は、不確定なもの、経験のないものは恐怖を感じて、

どうしても避けようとします。

それも、人間の生存のための本能のようなもので、それ自体は自然な事です。

 

しかし、自分の目的である1将来欲求に向かう事自体を、無意識のうちに恐れて

2現在欲求へと逃げてしまう、という事が起こるようです。

 

 

以上から、2つの欲求、

目指すべき1将来欲求と、それに向かって今取り組むこと自体の2現在欲求

この2つを、うまくバランスをとっていくことが、

自分自身の目的を達成するためには有効といえます。

 

 

努力が続かない、と自分をつい責めてしまう人は

とてもまじめで、自分の人生に真剣な人だと思います。

 

苦しいときには、2つの楽しさを見つけてみてはいかがでしょうか。