そして…2年の歳月があっという間に
自分は相変わらずモデルのオファーがあり
一方の徐釣は俳優として着実に歩んでいた
時々LINEでやり取りをする位で会えずにいる
今思うと…徐釣への想いは恋ではなかった
互いに"好き"と言ってはいたが…違った
どれだけ華やかな雰囲気に包まれていても
ふっと胸を過る感情の揺れは常に孤独感だらけ
それでも一度忘れかけられた存在だった
だから今の事務所に移籍が決まった時嬉しくて
だが…待っていたのはやりたくもない仕事で
何とかモデルではなく俳優として認められたい
そしてhistory 3圏套のマフィアのボス唐毅役
相手役として初めて会った徐釣が眩しかった
孟小飛になりきった徐釣の演技力に嫉妬した
最初のKissシーンを撮影した瞬間…欲情した
呉承洋個人はひたすらに徐釣浩を求めてたはず
だが俳優としての呉承洋は徐釣に嫉妬してた
今現在自分と徐釣は親しい友人として納得した
あれだけ騒ぎ立てていたマネージャーだったが
自分と徐釣が一度も会っていない事実を知ると
手のひらを返したかのように…吐き気がした
今でも偽名で借りた高級アパートメントで
会っていると知ったなら…自分よりも細くて
身体中には自分のものだと言う噛み跡を無数に
刻み込んでいると知ったならば…構わない
例えこの先どれだけの人々や家族たちや友人
祝福されることなど互いには望んではいない
堕ちる場所まで…偽ってみせることなど