これが

アメリカだからなのか

 

アメリカでも珍しいのかどうか

わからないけれど

 

かかりつけ医の

担当看護師さんが

 

最初からずっと

変わらない。

 

いろんな

お医者さんにかかるけれど

 

看護師さんは

結構くるくる

変わってきた。

 

毎回違う

看護師さんのところもあるし

 

数年ごとに

変わるところも。

 

そう考えると

この看護師さん

 

もう15年くらい

同じ人。

 

柔らかい感じの

私より

ちょっと年上の方。

 

普通の挨拶の

 

「調子はどう?」

 

でも

再診の時に

 

「ちょっと良くなりました」

 

と答えると

 

「そうよかった、そういう答えを聞きたかったのよ」

 

と心のこもった

返しをしてくれる。

 

これだけでも

ジーンとくる。

 

検査の結果が出た

次の日の朝

 

7時半に

電話をくれて

 

「検査の結果、大丈夫だったからね。安心してね」

 

病院に着いてすぐ

 

電話をくれたんだと

思う。

 

感謝。

 

電話の受け答えが

苦手な私でも

 

一言一言

丁寧にゆっくり話してくれる

彼女の電話は

 

なぜか

日本語の電話みたいに

 

リラックスして

話せるから

不思議。

 

やっぱり

彼女、好きです。

 

でも

そんな彼女

実はずるい面もある。

 

高血圧を

ただいま治療中。

 

病院に行くと

彼女が血圧を

測ってくれる。

 

血圧の薬で

最近は

安定してるのに

 

なぜか

病院で測ると

いつも高い。

 

いろんな科に

かかるけれど

 

どこに行っても

150になってしまう。

 

病院高血圧症なのか

 

いつも

「ちょっとドキドキしてる?」

 

なんて聞かれてしまう。

 

大好きな看護師さんでも

同じ。

 

血圧測るたび

毎回高い。

 

そうすると

彼女は

 

無言で

腕を胸の高さまで

持ち上げて

 

もう一度

計ってくれる。

 

血圧って

測るたびに

低くなるようで

 

2回目は

ちょっと低くなる。

 

そうすると

「こっちの方がいいわね」

 

と、嬉しそうに

カルテに書き込む。

 

ズルまでして

低くしてくれるのは

嬉しいけれど

 

本当のこと

書かなくて

 

いいのかなぁ?と

ちょっと悩む。

 

嘘の申告

じゃないけれど

 

ちょっと後ろめたい。

 

それでも

やっぱり

彼女は大好き。

 

定年になっても

歳を取っても

 

ずっと

彼女の担当患者でいたい。