専門医のオフィスから
突然
手紙が届いた。
診察は来月
検査結果も待ってない。
未払いの支払いだって
ないはず、多分。
じゃ、何?
お誕生日は
終わっているから
前回みたいに
お誕生日おめでとうの
手紙でもないと思う。
本当に
病院からの手紙は
いつでも
ドキドキする。
今回も
覚悟を決めて
開いてみると
先生引退の
お知らせだった。
請求書じゃなくて
よかったけれど
がっかりと
不安でいっぱい。
持病の専門医の
先生は
キリリっていう
優秀な先生っていうより
話しやすくて
冗談も言えるし
アジア系特有の
症状も調べてくれるのか
詳しクテ
人間的に
大好きな先生。
先生は
高齢者を敬う日本の習慣が
好きらしく
診察に行くたび
いいね、いいね
とその話になる。
この先生が
こんなに好きになるなんて
出会った時は
思いもしなかった。
最初
この先生を選んだ時
全く
気が進まなかった。
それは
先生のメディカルスクールが
あまり有名なところじゃ
なかったから。
メディカルスクールにも
行けない私が言うのも
すごい失礼だけど
生意気にも
そう思ってしまった。
この地域には
全米でも有名な
大学病院があり
ドクターといえば
その大学の卒業生が多い。
ユタ州に住んでいる
義妹も
不妊治療に
飛行機で通ったくらい。
無事
二人産んだので
通った甲斐は
あったと思う。
そんなモヤモヤを抱えて
先生に会ったけれど
すぐに
そんな気分も弾き飛んだ。
診察時間も
気にしないで
(だからいつも待たされるんだけど)
気になっていること
心配なこと
いつもたっぷり
聞いてくれる。
その上
医療の話より
バケーションのこととか
家族のこととか
生活習慣や食べ物
まるで
井戸端会議?
って感じで
なんでも気軽に話してくれる。
私の精神状況も
気にしてくれるし
気になるところは
すぐ検査して
不安を干渉してくれるのが
とても心強い。
私より10個くらい上の
女医さん。
まだまだ
引退なんて
全然
考えてなかったから
すごくショック。
でも
先生がいなくなる
寂しさと同時に
考えなくちゃいけないのは
次の先生のこと。
先生の代わりに来る
新しい先生は
手紙に名前が書いてあるのに
全く読めない。
メディカルスクールを見て
やっとポーランド人の先生と
わかる。
ただ
名前のスペルだけでは
女医さんなのか
男の先生なのか
全くわからない。
もちろん英語を話すと
思うけれど
ポーランド語が
母国語の先生と
日本語が母国語の私
意思の疎通ができるのか
それもちょっと心配。
でも
同じ移民として
(移民と決めつけてます)
共感できる部分は
あるかもしれない。
その新しい先生に
してもいいし
違う先生を
選んでもいい。
選べるのは
いいことなのに
選択肢があると
すごく悩む。
ドクターを決める時
何が決め手になりますか?