「日本語のカスワード

ここに書いてくれない?」

 

突然

ジェンに言われて

 

うーん?

と固まる私。

 

ジェンは

陶芸クラスで一緒の友人

 

明るいラテン系で

 

日本食や日本にも

興味あり。

 

どこで土を買う

とか

 

この会社の釉薬がいい

とか

 

面倒見もいいから

頼りになる。

 

無駄話でいつも盛り上がる

おもしろい人。

 

そのジェンが

ラーメンどんぶりを作った

 

それも

レンゲ付きで。

 

関係ないけれど

ラーメンというだけで

嬉しくなるのは

やっぱり日本人だから!

 

「何色にするの?」

 

「うーん

白もいいけど

つまらないよね。

 

言葉でも書こうかな

カスワードとか?

 

日本語のカスワードにするから

教えて!」

 

日本語のカスワード?

 

カスワードは

一言で言えば

汚い言葉

 

私の中では

言ったら

何が起こるかわからない言葉

 

という認識。

 

英語のカスワードも

よくわかってないのに

聞かれても困る。

 

大体

実際にカスワードを

言われたことは

 

今のところは

ないと思う。

 

言われていて

聞き取れなかった可能性は

否めないけれど。

 

夫が

何か失敗して

チェッ!

みたいにいう事があるけれど

 

それが嫌。

 

やめてほしい!

て言ってるからか

 

通常は

小さい声で吐き捨てるけど

それも結構イヤ。

 

引きこもり主婦でも

よく聞くのは

Netflixのドラマ

 

日本語吹き替えじゃない方の

ドラマや映画から

 

カスワードを

習った!

って言ってもいいくらい。

 

犯罪系のドラマなんて

カスワードの

てんこ盛り。

 

誰にも

教えてもらった事がないから

 

こんなふうに使うんだ

って

新鮮でした。

 

それにしても

日本語のカスワードって

言われても

 

馬○

とか

 

ア○

くらいしか

思いつかないけれど

 

どうもこれじゃ

カスワード

っていうほど

迫力がない。

 

お前の母ちゃんでべそ

的な

 

聞いたら

カッとしそうな言葉が

思いつかない。

 

それに

思いついても

 

誰か他の日本人に

その言葉を読まれたら

 

こんな日本語

教える人いるんだ

軽蔑するわ!

 

って思われそうで怖い。

 

結局

名前がいいんじゃない?

と無難な提案をして

 

ジェニファー

 

と、カタカナで

書いてあげた。

 

慈絵似歩亜

 

とか当て字にして

漢字の方がよかったかなぁ

 

と思いつつ

ちょっと安堵。

 

帰ってきて

夫にカスワードについて

聞いても

 

なんでそんなこと聞くの?

的に

嫌な顔されて

教えてくれない。

 

こういう文化の違いが

知りたいのに

役に立たない夫。

 

悪い言葉って

使わなくても

知りたいのは

 

小学生のガキンチョと

同じです。