久しぶりに

日本人の友達が

遊びに来てくれる。

 

日本語で話せるのは

すごく嬉しいのに

 

いい格好しぃなので

何を作って

おもてなしをするかを

考えると

 

嬉しい気持ちが

憂鬱な気持ちに

変わりそうになる。

 

美味しいものとか

ちょっと手をかけたもので

おもてなししたい

 

そう思うと思うほど

ハードルが

爆上がる。

 

ただ

美味しいね

楽しいね

 

って

時間を過ごしたい

だけなのに

 

考えれば考えるほど

焦る。

 

そんな時

思い出すのが

ドルセさん。

 

夫の教会の人で

夫に頼まれたのか

 

渡米して初めて

友達になってくれた人。

 

彼女は

陽気なメキシカンだけど

 

自分で作った

友達じゃないから

 

どんなふうに

付き合っていいか

わからなかった。

 

それでも

ことあるごとに

うちに呼んでくれた。

 

おもてなしっていうと

全部作って

さぁ召し上がれ!

 

って思っていたけれど

彼女のは

全然違う。

 

キッチンに通されて

アイランドに座ると

 

なに飲む?

 

から始まり

おしゃべりしながら

 

彼女はいろんなものを

作ってく。

 

本場の

メキシコ料理だったり

 

文字だけの

アメリカ料理本をみて

 

りんご飴を

作ってくれたり

 

見たこともない

大きなシェル型パスタ

コンキリオーニに

詰めるのを手伝ったり。

 

アメリカのテレビ番組

HGTVのお料理番組を

 

目の前で見ながら

つまみ食いをしている

って感じ。

 

異国の地で

言葉がわからない人と

二人きり

 

最初は

お家に伺うのも

緊張しつつ

 

ちょっと嫌だなぁ

なんて思っていたのに

 

行ってみたら

美味しい

楽しいの

オンパレード。

 

少々言葉が

通じなくても

 

お料理だと

見ればわかるし

 

初めての食材や

調理方法

 

学ぶことが満載

 

行けば行くほど

楽しみになった。

 

同じ教会だから

気を遣って呼んでくれたのかも

と思っていたけれど

 

彼女のご主人も

アメリカ人

 

同じ移民として

渡米後の心細い気持ちを

考えて

 

呼んでくれたこと

今ではわかります。

 

彼女の人柄も

大好きでしたが

 

このおしゃべりしながら

どんどんお料理が出てくる

フランクなおもてなしに

憧れました。

 

こんなおもてなし

してみたいなぁ

 

と思いつつ

アドリブに弱い私には

結構難しい。

 

いつかはしてみたい

究極のおもてなしです。

 

私の心も

胃袋も

満たしてくれた彼女

 

引越しして以来

会ってません。

 

Facebookで

見つけた彼女は

 

ジェラート屋さんに

なっていた。

 

誰かに

美味しいものを届ける仕事

彼女にぴったり。

 

これでおもてなし

って決めてること

ありますか?