結婚する前の名前は

苗字も名前も

平凡で

 

小学生で習う

簡単な漢字。

 

誰にでも読める名前が

嫌だった。

 

私が憧れていたのは

珍しい漢字や

珍しい読み方。

 

父が出生届を

出したとき

 

その漢字の読みが

なかったらしく

却下された。

 

それであわてて

よくある漢字に

しちゃったんじゃないかと

疑っている。

 

親からもらった名前で

あーだこーだ言うのも

申し訳ないけれど

 

ちょっとだけ

捻った名前だったらなぁ。

 

転校した時や

新しい担任の先生に

 

「この漢字は

こう読むのでいいの?」

 

って言われるのが

ずーっと夢だった。

 

父は地元の企業だったので

転勤はないし

 

小学校は

一クラスしかなかったので

ほとんどの先生は顔

見知りだったから

 

その状況になることは

一度もなかったガーン

 

数十年も

珍しい名前に憧れていたのに

 

今は

簡単な名前だったらよかったのに

心から願っている。

 

夫の苗字

そんなに珍しい名前じゃないのに

 

私が言うと

いつでもどこでも

聞き返される。

 

原因はもちろん

私の発音。

 

カタカナにすると

すごくいいやすい名前だから

 

つい

そのカタカナ発音で

言っちゃっている模様。

 

いろんなところで

名前を聞かれるたび

緊張が走る。

 

今日はわかってもらえるのか?

 

発音して

その上

スペルまでしても

 

無言で紙を渡してくる

意地悪な人もいる。

 

何度も発音して

 

〇〇〇〇です

っていって

 

✖︎✖︎✖︎✖︎?

と、なんとか聞き取ろうとするのは

優しい人です。

 

最後にやっと

〇〇〇〇なのね

ってわかってくれるけれど

 

〇〇〇〇って

ずっと言ってました悲しい

 

それでも

すいません

わかりづらい発音で

といつも謝ってしまう。

 

自分の名前が

言えないなんて

ほとんどギャグです。

 

スミスとか

ジョンソンとか

簡単な苗字だったら

よかったのに。

 

名前も

超絶日本人の名前で

 

スタバで

一度もちゃんとした名前を

書いてもらったことはありません。

 

なので

そう言う時の名前は

エミリーです。

 

簡単で

間違えないし

お互いのため

時々エミリーになります。

 

あんなに

珍しい名前がよかったのに

 

今は異国で

わざわざ簡単な名前を

名乗ってます。