朝から外出し
帰りも遅くなりそうな時に
夫から届いたテキスト
「Subs BLTでよろしいですか?」
テキストでは
なぜか礼儀正しい日本語の夫
夕食にサブを
買っておいてくれるらしい。
夫にしては
気が効く。
疲れて夕飯作りたくない私は
喜んで
「いいです」
すると
なぜか怒った夫
「いらないの?
それとも違うやつがいい?」
まさか怒るなんて
急いで
「BLTでいいです」
日本に留学していた夫は
多少の日本語ができるけど
それ故の誤解は
数えられないくらい。
日本語は難しい。
そして
夫の日本語は
面白い。
このテキストの後
送ってきたのは
「おかまはどこ?」
待って
うちにおかまなんて
あったかな。
おかまって
ご飯のお釜くらいしか
思いつかない。
よく聞いてみると
お昼の缶のスープを
温めたいと言う。
あー
お鍋ね。
近いけど
残念。
ディッシュウォッシャーで
全部スプーンを
洗ってしまった時は
「おさじ、どこ?」
おさじなんて
すごく久しぶりだよ。
今どきの子は
多分知らない。
今どきの人も
知らないかもしれません。
もちろん
息子はアウト。
私は田舎育ちで
おばあちゃんと住んでいたから
知ってるけれど
なぜ
夫が知ってる?
Spoon の翻訳がお匙
どんな辞書が
頭に入ってるのやら。
これを
インプットしてくれたのは
多分留学していた時の
下宿先のおばあちゃん。
初めて過ごす日本で
おばあちゃんと二人
これ、おさじね。
なんて
日本語を教えてもらっていたのかと
想像すると微笑ましい。
そんなおばあちゃんのうちを
一年で出てしまった夫。
私は
あの事件のせいだと思う。
冬に寒い京都
そんな夫を思って
半纏を貸してくれた
おばあちゃん。
その半纏を
素肌に来た夫に
「ああ、それ
もう返さなくていいから」
と。
素肌に半纏はない
のは常識だけど
アメリカンの夫には
通じなかったらしい。
そのおばあちゃんの気持ち
よーくわかります。
十数年一緒に住んでも
未だに
ギョッとすること
多いですから。
ただ
それを差し引いても
夫との生活は
おもしろい🤣