うちの夫は

心配性

 

カリブ海の辺りで

小さなハリケーンの卵が

生まれたら

 

もう

心配で心配で

たまらない。

 

その日から

ハリケーンウォッチが

彼の仕事である。

 

何時ごろ来るのか

どの辺にくるのか

仕事に行けるのか

ガソリンは買えるのか

停電になったら

木が倒れたら

スーパーで必要なものが

手に入らなかったら

 

と、ため息をつく日々は

ハリケーンが通り過ぎるまで

続きます。

 

考えすぎて

疲れちゃうタイプ。

 

確かに準備は必要。

 

ガソリンを入れて

買い出しをして

飛びそうなものはしまう

 

それが済んだら

サンルームで

揺れる木々を

眺めて

嵐が過ぎるのを

待つしかない。

 

考えても仕方ないことは

考えないが

信条です。

 

フロリダに住んでいた時は

一年の半分が

ハリケーンシーズン。

 

ハリケーンがある意味

日常だった。

 

木に押しつぶされた車

 

電気が全て消えた

ハイウェイ

 

木で塞がれた遊歩道

 

壁が剥がれたコンド

 

テレビの中の映像が

実際に目の前にあった。

 

あのフロリダの

ハリケーンの威力に

比べたら

ここのは

比べものにならない。

 

それでも

夫は同じくらい心配する。

 

心配性の夫には

何を言っても

仕方ないので

そっとしておき

 

停電だけは怖いので

今日ははやめに

ご飯だけは

炊いておきます。

 

おにぎりディナー

にするか

 

一か八か

おかずも作るか

 

途中で停電した時の

絶望感を思うと

 

なかなかキッチンに

立てません。