義母から突然
バスケットを贈られた。
あら、かわいい
おままごとセット?
でもよく見たら
カップやら
ソーサーやら
ベリーディッシュの
綺麗な陶器セット。
「ウェッジウッドよ。
亡くなった叔母さんのものだったの」
カップは叔母さんからだけど
こうして
バスケットに入れたり
お茶やお菓子
チョコレートを添えてくれる
義母のセンスはピカイチ
いつも惚れ惚れします。
それにしても
マイナスから始まった
叔母さんとの関係が
こんなふうになるなんて
想像もしてなかった。
結婚式での出会いは
かなり怖かったけれど
息子に日本の大皿を
託してくれたり
最後に会った時は
とても大好きになった
叔母さんだった。
でも
2回しか会ってないのに
こんな高価なもの
いただいていいのか
何度も何度も
義母に聞いてしまった。
娘さんもいるし
かわいいハーフのお孫さんもいる
それを飛び越えて
いただいてしまっていいの?
多分
義父のお姉さんなので
義父に譲ったか
もしくは
義母に譲って
それを
私に渡してくれた
のが自然だと思う。
ちょっとアジアンテイストで
一目で気に入った。
こんな素敵なものだから
カップボードを買って
ずーっと
飾っておきたい
と思いつつ
バスケットから
一つ一つ
取り出していると
たったひとつだけ
ちょっぴりヒビが入った
カップを見つけた。
叔母さん
実際に使っていたんだ。
それを見たら
これはしまっておくものじゃなくて
使わないといけない
と気持ちを変えた。
息子に残しても
ありがたいと思われないし
お嫁さんも
困るだけ。
自分で使って
楽しんで
カップを使うたび
叔母さんを思い出す。
出会いは衝撃だったけれど
亡くなってからも
私の人生に
カップと共に
ずっと寄り添ってくれることになった
叔母さん
人との出会いって
やっぱり不思議。
最悪だった叔母さんとの出会いと託されたお皿。