ばんえい競馬の場合、背負う負担重賞は『ばんえい重量』と呼ばれ、馬齢と開催時期に合わせその重賞が決まる。『荷物』『ソリ』という呼び方もトラックマン界隈にはあるとか。
一般的に高重量で行うことが重賞クラスでは多い中、年に3回『500kg以下のばんえい重量による準重賞』が1シーズン3回組まれ、2024-2025シーズンの場合10月5日の疾風賞、12月28日の地吹雪賞からそれぞれ上位馬が優先出走権を得てばんえい記念の前までに組まれるスピードスター賞で『韋駄天級』の勝者を決める。一線級の馬の中には優先出走権が得られればばんえい記念の直前にわざわざスピードスター賞を叩いて本番を使う強者もいるらしい。
最近、ウチの在来馬のおチビの中で、野間馬のミカンと与那国馬のサンゴが、
『これだけ迫力あるならぜんぶ重賞に格上げできないか?』
とのギモンを抱え、史実では最近現役を引退し京都競馬場にて誘導業務従事する見込みのため障害飛越も練習しているらしいボンちゃん(ディープボンド)と考えることにした。

ミカン(野間馬):ボンちゃん最近障害練習も始めたみたいだけどあのばんえいの2つの障害を快速で走り抜けるというの知らないんだよな~
ボンちゃん(ディープボンド):コアなばんえいファンにとっては、第2障害の一越の迫力が醍醐味だと思うのが主流なんだけど、軽ソリだとどうしてもスピードが出てしまうからそっちのあっけなさの方が希少価値になりやすいんだよね。
サンゴ(与那国島):その割には速いは速いなりの醍醐味も感じるんだな僕。そうなったら『軽重量路線』ってばんえいに組まれてもいいと思う。
ボンちゃん:僕も不思議に思っていた。番組が充実していないのも原因かもしれないけれどその手でオープン馬が出走可能なの全部準重賞って本当にもったいないんだよね。
サンゴ:運営も準重賞にしたくてもスポンサー集まらないから出来ようないんじゃないのかな。
ボンちゃん:僕の肌感覚だけど、鎌田きのこ(ほとんどの重賞競走で寄贈賞を提供)とか北海道有線放送(※後注記)とか単独くらいならやってやれないんじゃないかと思うけど。
ミカン:そっか~!いざとなったらそっちもあるんだったかスポンサーなら。
ボンちゃん:重賞にできたところでグレードをどうするか課題ありそうだけど。
ミカン:無難ならBG3にはおいておいた方がいいのかな。
サンゴ:スピードスター賞は経過措置設けてBG2でチャンピオン戦に発展させるとか。
ボンちゃん:ちょうどヤングチャンピオンシップと歩調が合う感じで理想形かな。
3頭には軽重量戦のよさが手に取ってわかっているようであり、軽重量路線の重賞がないのにも疑問を呈していた。寄贈賞の問題等クリアしなければならない課題はあるものの、着地点としては2歳戦のヤングチャンピオンシップのような形を想像しているらしい。確かにばんえい競馬の重賞の場合、重量戦に関しては至上主義的な面もありそうだが軽負担重賞で花の咲くオープン馬も探せばいるはずなのは忘れてはならないところだろう。
※北海道有線放送…ばんえい競馬の公式映像管理と中継番組『ばんスタ』の制作を受託。ホッカイドウ競馬においても公式映像と中継の製作を受託。『ネットショップゆうせん』名義で寄贈賞を特別競走に提供することがある。地方競馬の映像受託としては山口シネマと同業にあたる。ただ、ばんえいの場合実況業務に関しては太田裕士アナが代表を務めるOProject(オープロジェクト)株式会社が『ばんスタ』の出演陣編成を含め受託している。