1997年の創設で翌年にJRA勢に門戸が開かれる。年数と在籍先をまたいだリピーター制覇やラヴェリータのような3連覇もあるなど3歳以上の牝馬重賞でも比較的リピーターの扱いに困る一戦(ゾウたん的観測)。川崎のナイター競馬の愛称である『スパーキングナイター』を由来にした重賞はこのレースのほかには6月の川崎スパーキングスプリントがある。ここを踏み台に優先出走権が設けられた大井のレディスプレリュードを経由し秋の佐賀での大一番をにらんだ下半期の戦いが始まる。
副題に名を残すホクトベガはエリザベス女王杯を制した際に当時関西テレビで実況にあたった馬場鉄志アナに『ベガはベガでもホクトベガです!』という(またゾウたん的観測になるが)かの杉本清氏の1990年の菊花賞の実況での『メジロでもマックイーンの方だ!』に匹敵する名言を誕生させた(諸説ありで済ませるのなら『菊の季節にサクラが満開』(1987年サクラスターオー)のレベルも考えられる)。その後開花したダート適性で2000m時代のこのレースや帝王賞・マイルチャンピオンシップ南部杯・川崎記念などを制し『ダート重賞荒らし』の一面を見せるが1997年、ドバイ・ナドアルシバの地で帰らぬ一頭に。実はその前年、ヒシアマゾンの陰に隠れる形で有馬記念に出走し、芝における(というよりJRAでの)国内ラストランで9着になったことを知るファンは意外と少ないらしい。
能書きが長い、いや、長すぎたかも…
川崎1600mということで鍵は完全にJRA勢の『せせこましい2ターン』適性か。
本命は⑦ライオットガール。前走エンプレス杯で2000m以上を初経験するが3ターンのアヤか4着に終わる。同じ3ターンでも2走前の園田女王盃(1870m)は勝っていることから完全に距離の問題のところがあり1600mまで短縮なら守備範囲と考えたい。
対抗は⑩アーテルアストレア。手塩にかけた菱田騎手の継続騎乗。前走のエンプレス杯の6着もライオットガール同様距離の壁の可能性が高くクイーン賞勝ちを考えればこの馬も川崎1600mなら守備範囲で乗り切れる可能性が高い。
単穴は⑫ヴィブラフォン。昨年同条件の神奈川記念を値千金の制覇。この時のレーティングが確定レーティングが103ポンドで牡馬牝馬混合のため牡馬換算で105ポンド相当。ライオットガールに迫る感じになれば距離適性で逆転があっても驚けない。
勢いある⑤フーリッシュホビーに穴指名の意味で☆を打つ。船橋転入後連対率100%で目下5連勝中。本田正重騎手に手が変わるのがポイントになるが勢いに逆らえないようなら複勝圏内まであるとみる。
押さえもかなりの悩みどころになったが⑪ミラクルティアラ→⑨ドライゼ→⑧キャリックアリードの序列で。
◎⑦ライオットガール
○⑩アーテルアストレア
▲⑫ヴィブラフォン
☆⑤フーリッシュホビー
△1⑪ミラクルティアラ
△2⑨ドライゼ
△3⑧キャリックアリード
完全に買い目度外視で印を打ってみたが『(JRA勢4頭)-(印打った全馬)』なんて形でワイドのフォーメーション組んでヒット狙いに出そうな感じ。
実際問題、今回の場合はこのレースの発走前の盛り上げ方の方に興味がいってしまう。ちょうど30日のグリーンチャンネルの『中央競馬全レース中継』の函館第1レースの際、ラジオNIKKEIの音声が届かず小堺翔太キャスターが復旧まで実況する対応をとったことが注目された。予定通りなら小堺キャスターはこのレースの馬場入場の紹介文を自分の出演する他番組をこなしながら書き進めているはずなので…『とっさの実況対応』で磨きがかかった(?)紹介文を耳目社のアナウンサーが読み上げゲストトランぺッターを交えたロジータブラスか奏でるファンファーレにどうパスを渡すかの方に注目がいきそう…