浦和の地において開設後初の常設GⅠ級競走。そして門別の地では来たるべき『未来優駿』に向けた日本一早い2歳重賞。なかなか予想しがいのある一戦の組み合わせになった6月19日の競馬。

 

 

その1 さきたま杯

 

1997年にJpnⅢとして創設。2011年のJpnⅡ昇格を経て今年『春のダート短距離路線の総決算』の位置づけとしてJpnⅠへの昇格。これにより今年が南関東の4競馬場すべてに常設のGⅠ級競走が設定される歴史的1ページに。

レース名の『さきたま』は行田市の前玉神社の別称の『幸魂神社』の読み方が起源とされ、この神社の周辺の地名が『埼玉』と書いて『さきたま』と読ませていることから『埼玉県』の県名の由来とまで言われる説もある。

 

火曜日時点の土砂降りで第6競走以降が中止。完全に当日朝から懸命に行われそうな馬場整備の成果を待つのが筋になる可能性もあるがここは不調に終わった場合にも備える形で加味せずに予想を組み立てたい。

馬場が味方したのは重いと考え②シャマルを本命に。地方のコースを使った際不良馬場で5勝。火曜日の降水量で含水率的に影響不可避になるのは目に見えており浦和の馬場に新規に砂を入れ替える作業が前回行われたのが昨年6月23日とタイミング的に臨時で行う余裕まで厳しいのではとみれば2ターン適性もここは見込んでがぜんこの馬優勢とみる。

対抗は⑤イグナイター。昨年の制覇でもはや自分の競馬ができるかが鍵。このままJBCスプリントに向けて笹川騎手で向かうか田中学騎手に戻すか完全に試金石の印象にはなるが相手強化を重く考え対抗にとどめたい。

このレースに焦点があるとすれば完全に⑦レモンポップか。1400mの実績は認めるがキャリア自体で距離的にはワンターンしか経験がなく2ターンで信用できるのは1600mからのところがありそう。前述の馬場整備の結果が良好に出るのと浦和の入りの直線で発馬から自分の流れに乗るような競馬ができない限り勝利は厳しいと考え単穴に落とす。

注意が必要なら御神本騎手を確保した①アランバローズの浮上か。浦和は(0.0.2.1)と厳しいが鞍上妙味での変わり身があれば穴候補浮上まであると考え☆指名。

押さえは⑧サンライズホーク→⑪タガノビューティー→④アマネラクーンの序列。

 

◎②シャマル

○⑤イグナイター

▲⑦レモンポップ

☆①アランバローズ

△1⑧サンライズホーク

△2⑪タガノビューティー

△3④アマネラクーン

 

ここはJpnⅠということで買い目も書いておきたい。

 

(1)馬連(正確には馬複か)は②⑤を頭にした印の全馬に。

 

(2)ワイドは②⑤に⑦を加えた3頭から印の全馬に。

 

なお、今回はこっちのほうも当たってもおかしくない形にした『逆張り3連単』も組んでみる。

エア予想における推理に反して『⑦レモンポップが7馬身以上の差で圧勝劇』という前提を組み、⑦を1着固定→印上位2頭→印の全馬という着順を想定。

 

 

その2 栄冠賞

 

1976年創設。1999年以降の6月下旬から7月上旬にかけて施行時期が定着したことに伴い中央・地方を通じても芝・ダートを通じても『日本一早い2歳重賞』として行われる。2012年からJRA認定競走の上位認定の指定を受け優勝馬は函館2歳ステークスに出走できるという制度的には実質的なトライアル競走に準じた性格も持つ。スタリオンシリーズ上2021年からは馬主への副賞として付与される種牡馬の種付け権にはモズアスコットが選ばれている。

 

全馬デビューからのキャリアが3戦以内。そんなこともあって今回は出走全頭の『各距離ごとの持ち時計』をしらみつぶししてみた。

今回は実施距離ごとの持ち時計上位から印を探っていきたい。

1200mで持ち時計1位の⑩べラジオゼロを本命に。2戦無敗でもあり1100mでも持ち時計2位。この馬を適性的に中心にしてよさそう。

対抗に1000mで持ち時計1位の⑧クインタ。阿部龍騎手に手が変わるが距離延長とディスクリートキャット産駒もあるので乗り切る可能性も見込んで。

単穴に1200mで第2位につけた⑦ウィルオレオール。1000mで持ち時計が不甲斐ないがこの時はべラジオゼロの2着。当時の力関係なら1200mであれば肉薄まであるかも。

押さえは1000mで第2位につけた⑤ゲクウ→1100mで第1位も減量効果の可能性が捨てきれない④ゼロアワーまで。

 

◎⑩べラジオゼロ

○⑧クインタ

▲⑦ウィルオレオール

△1⑤ゲクウ

△2④ゼロアワー

 

 

ここ最近、エア(馬券)予想を書いていると現実的な予想よりも『書いていて夢を与えることになりそうな予想』を書く方が楽しいと思うようになった。『ゾウたんはひねくれた予想ばかり書く』と言われても確実に意に介さないつもりである。初心者に向けた予想にも心掛けているが『初心者が獲れたらうれしい穴馬』を探すのも自分のエア予想のスタンスなので…