桜花賞に向けての顔ぶれがいよいよ揃う。外野で『トライアル組は消し』という論調もあるが、昭和の競馬ファンの一人としてはどの馬でもいいから『ちょっと待った!』とクギを刺せる馬が出てきてほしいもの。
なお、今回は、桜花賞への最終便となるリステッド競走が組まれた関係上、通常重賞だけで終わらせる予想を1鞍追加して3鞍構成にした。
その1 金鯱賞
『金鯱賞』。呼び方は『きんこしょう』だが頭2文字には『きんしゃち』という呼び方があり名古屋競馬の愛称の『金シャチけいば』につながる想像ができるが実際に名古屋競馬が賜賞するのは高松宮記念だったりする。
基本的には『2強』の筋か。
5連勝で菊花賞制覇にこぎつけた③を本命。菊花賞までの連勝中は2000mか2200mで中山の新馬の3着も2000m。完全に守備範囲とみていい。
対抗の④は2走前にイクイノックスに屈しながら3着。昨年の覇者でもあり下手な負け方にはならず逆転まであるとみる。
単穴以下が激戦。長期休養明けの⑥を単穴にした。3歳時に中京でのきさらぎ賞2着の実績もありポン駆けで割って入れる可能性もここは見込む。
押さえは⑦→⑫→⑩→①の順。
その2 フィリーズレビュー
昔はこのレースから名ヒロインが出たものだが最近ここで権利を獲っても桜花賞につながらないどころかその後の戦跡で伸び悩む馬も多くクラシックトライアルとしてはパターンレーティングの低下が避けられなくなる一戦になる可能性も…
重賞勝ちの実績ある2頭をここは対比。
京王杯2歳ステークス勝ちから阪神ジュベナイルフィリーズ3着の流れで①が能力的に上回り本命。
対抗の⑤はファンタジーステークス勝ち→阪神ジュベナイルフィリーズ16着の大負けになったが阪神でも内回りなら見直せる可能性を考慮して対抗に。
単穴の⑩はファンタジーステークス2着の実績から1400mだと崩れが小さい可能性が高く軽視禁物の▲。
押さえは⑥→③→②→⑮の順。
その3 アネモネステークス
クラシック競走への『指定オープン競走』に設定されていた頃阪神にトライアル競走が集約されていたことでこのレースが1400mだった時代があった。今指定オープン制度の名残を残すJRAのクラシックトライアルはその名残もあり最低でもリステッド競走に格付けされている。
優先出走権が2着までになるが2勝組の2頭に絞られた形。
1勝クラスを勝ち上がった時点の大野騎手に戻してきた①が本命。重賞だと壁に跳ね返されるところがあるがリステッドに下がれば地力が違う可能性が高そう。
阪神ジュベナイルフィリーズ14着の大惨敗から巻き返しを狙う⑦を対抗に。関東遠征で北村宏司騎手に託しベテラン騎手へ交代一変の可能性をここは重く取る。
この2頭が順当に桜花賞への切符を射止めるというシナリオを予想の軸にして印も2頭に絞る。
この日で桜花賞に向けたトライアルからの顔ぶれが決まってくるが、惜しくも昨年末に阪神ジュベナイルフィリーズを断念した強豪も2頭ほどいるので直行組か回避組で軸を賄わなければならない可能性もあると思うと昭和の競馬ファンとしてはどこか複雑…