2月12日に行われた佐賀記念を視聴していたウチのヨカちゃん(ヨカヨカ)と在来馬でおチビチームの一員である与那国島のサンゴちゃん。開催競馬場の九州ゆかりということでレースを見てもらった。サンゴちゃんの出生地は沖縄県のため厳密には九州産馬には属さない可能性もあるがゾウたん的には『九州・沖縄』における馬の生産という意味から包括して九州産馬と同等として扱う。
この2頭、日本のサラブレッドの生産界においては希少価値と言われる九州の地で生を受けたお馬さんだが、実は2頭以上にさらに激レアと言われる生産群があり、東北6県で生を受けた(と言っても実質青森県産が主流になってしまうが)『東北産馬』と言われるカテゴリーである。事実、主流とされている青森産馬に絞った場合、日本ダービーの制覇だけでも14頭を数え、昭和の競馬史に燦然と輝くTTGの一角と言われるグリーングラスも青森産馬。
2頭は、
『東北各地でサラブレッドの生産が再興したら』
という想像を描いていたようで、そのゴールについても会話を交わしていた。
サンゴちゃん:僕とヨカちゃんって広い意味でいえば九州の生産界が生んだんだけど、大昔の東北って競走馬結構生産していたんだね。
ヨカちゃん(ヨカヨカ):そうなの。昔は生産して中央以外にも主なところだと岩手や上山、あと北関東あたりに輩出して需要があったみたいだけど、これはアタイが思うところになるけど上山や北関東での閉鎖が重なってしまったゆえに利潤として成り立たなくなったのあるんじゃないかな。
サンゴちゃん:今は大手の生産勢力もあるから厳しいんだろうけど、ノーザンファームのように天栄村に牧場あるんだし育成用途主体の一部を生産拠点化すれば再興の一端可能だと思うんだけど。
ヨカちゃん:あそこの場合完全にトレーニングセンター化しているから生産拠点への一部移行となると生易しい話ではないと思う。
サンゴちゃん:それにしては青森に種牡馬いるんだよね。メッカの東北牧場だけで5頭繋養されているし。
ヨカちゃん:その割に濃い馬いるし。スピルバーグ氏とかベルシャザール氏とか。
サンゴちゃん:それでも割と目立たないメンバーかな(笑)
サンゴちゃん:東北でサラブレッドの生産が再興したら、ヨカちゃんはどんなゴール描いている?
ヨカちゃん:それなら必ず実現させなきゃならないことあるわ。『東北産馬限定競走』よ。
サンゴちゃん:ヨカちゃんも走った九州産馬限定競走みたいなの?
ヨカちゃん:その通りよ。
サンゴちゃん:どこでやるの向いているかな?
ヨカちゃん:入厩状況にもよるけど最低限地方だけど盛岡と水沢には設置しないとだめ。頭数さえそろえばJRAでも福島、改修工事等あれば新潟でもやれないことはないと思うわ。一度その構想についてJRAが場産地懇談会の席上で出したらしいけど話が進んでないらしいわ。
サンゴちゃん:僕たちもそうだし、春のグランドジャンパーに昨年輝いたイロゴトシさんのこともあるので、『弱小生産地』が夢を持てるサラブレッドの生産になるといいなぁ~
ヨカちゃん:ちょうど思ったことあって。これはゆきさん(道産子)に聞いた方早そうだけど、ばんえいの場合も希少価値になるけど東北産馬いるんだわ。
サンゴちゃん:それだけどばんえい甲子園とか出るのに南北海道産駒と対戦しなきゃなんないのまずい気がする。
ヨカちゃん:そういうことでいえばばんえい甲子園にも『産駒再編』みたいなの必要な気がする。産駒数少ない地区を一本化して『本州産駒』とか新規に設けるの必要だと思うわ。
サンゴちゃん:ばんえいの場合本州の希少産地産駒集まればヨカちゃん考えていること実現可能かもしれない。
サラブレッドに関しては東北どころか『弱小生産地』の活性化というのを2頭は夢見ていたようであるが、その昔岩手競馬で施行された『銀河賞』のようなイメージをヨカちゃんは持っていたようである。東北でのサラブレッドの生産の再興は生易しいものではないが、現状の生産規模に北海道や九州で繋養されている種牡馬をシャトルで持ち込ませれば(繁殖牝馬が出向く方式もある)その一歩は拓けるような気がするが…
あと、ばんえいの事情にもちょこっと触れているが、『産駒再編』を現状のばんえい甲子園に求めたところで計算通りにうまくいくかは厳しいのではないかと思う。2歳馬の登録頭数かばんえい競馬全体の産地別の登録頭数で傾斜配分を行ってヤングチャンピオンシップへの予選通過の頭数を割り当てるのなら不可能な話ではないと思うが…
いずれにしても競馬の世界での弱小生産地の活性化はまだ見ぬ夢の範囲なのではなかろうか。