JRA賞の競走馬部門の受賞馬の発表の陰に隠れた1月9日、地方競馬全国協会(NAR)がしれっとグランダム・ジャパンシリーズの概要を発表した。内容的にも開始時期にしてもダート重賞の再編の影響をこのシリーズも受けリニューアルされたようであり、ウチのお馬さんの中から史実では京都競馬場が改修工事となった際に阪神で代替された菊花賞・天皇賞(春)をともに勝ったタイちゃん(タイトルホルダー)と牝馬の当事者ということでこちらは史実では阪神で代替されたマイルチャンピオンシップを連覇したグラ子(グランアレグリア)、史実では小倉に振り替え開催されたCBC賞で5着に入ったヨカちゃん(ヨカヨカ)の3頭にリニューアルの要点について語ってもらうことにした。

 

 

 

なお、要点整理してもらう順番はカテゴリーの開始時期(第1戦の施行が早い順)に沿う形にする。

 

 

タイちゃん(タイトルホルダー):今年からダート重賞の再編が本格化するみたいでダービーシリーズは再編され3歳秋のチャンピオンシップについても何らかの動きがあるのは織り込み済みになっているけど、JRA賞の裏で発表された今年のグランダム・ジャパンシリーズの変化にはびっくりしちゃった!

グラ子(グランアレグリア):特に古馬シーズンを春と秋の2分割にするのは驚いた。これでもかというくらい国内のダートの牝馬重賞を詰め込んだ感じあって戸惑ったわ。何か充実しすぎじゃないの?とも思ったし。

ヨカちゃん(ヨカヨカ):アタイは秋のほう驚いたわ。ついにJBCレディスクラシックまで対象競走に組み込む手段に出てボリューミー過ぎてわからなくなってきそうな気がした。

タイちゃん:ワーワー言っても仕方ないのでそれじゃ各カテゴリーごとに見てみることにするか。

 

1.古馬シーズン(春)

ヨカちゃん:ここはいきなり度肝を抜いてしまったわ。高知に対象競走が設置されたもの。しかも1900mで全国交流だし。

グラ子:ここの頂点はクイーン賞・兵庫女王盃・エンプレス杯の3本立てだけど中距離適性ある馬はそこ目指せそうだし短距離適性なら笠松・名古屋・佐賀あたりになるのかな。

タイちゃん:短距離の拡充が課題かな。かしわ記念やさきたま杯への権利獲りもにらんだ争いも要求されること考えたら。

 

2.3歳シーズン

タイちゃん:ここはいつものラインナップに落ち着いた感じかな。関東オークスが頂点みたいだけど東京プリンセス賞が弱いかな。

グラ子:東京ダービーとのバランスもあるから東京プリンセス賞くらい全国交流でもよかった気がする。

ヨカちゃん:そうそう。浦和の桜花賞とバランス取れないからね。

 

3.古馬シーズン(秋)

ヨカちゃん:ここは完全にJBCレディスクラシックがゴールになった形だね。

タイちゃん:JBCレディスクラシックの扱いはNAR内でも論議されていた可能性高いけどついにって感じある。

グラ子:JBCスプリント狙ってくる馬に備えるのにも短距離が金沢しかないの貧相に思えるわ。

 

4。2歳シーズン

グラ子:ここどう見ても対象競走が貧相っぽいわ。

タイちゃん:唯一の指定交流競走が1200mの最短距離ではパンチ力弱そう。

ヨカちゃん:正直な話東京2歳優駿牝馬を指定交流化して少なくてもJpnⅠくらいの格はもたせないと盛り上がらないと思うわ。

タイちゃん:牡馬もそうだけどなんとなく『2歳は門別』って押しつけになりかねない可能性あると思う。

 

 

タイちゃん:僕たちだけで勘どころを探ってもこんな感じだから、大がかりなリニューアルまで予想した方競馬関係者でも少数だったと思う。特に新設された開催地のトラックマンとか予想に力入ること予想できそう。

ヨカちゃん:ダートに適性のある牝馬ってJRAのダート路線の貧相ぶりに加え今年のダート重賞再編を受けて地方に流れる可能性高まってきそうなところあるけど、ワタシ的には『牝馬の短距離競走』が充実しないことにはダート重賞の再編って完結しない一面あると思う。

グラ子:そう考えてみると、今年のダート重賞の再編をもってしても牝馬路線の物足りなさがうかがえてきたわ。次にダート重賞路線が見直される際には『古馬牝馬短距離』とか『2歳牝馬』あたりのラインナップ手厚くしてくれないと盛り上がらないのあるような気がする。

 

 

芝で活躍した3頭にとっても、繁殖生活に備える意味で今年から本格化するダート重賞の再編に関しては無視できないところがあり、まだまだ見直せる余地があると踏んでいるようであった。ウチの別のお馬さんにも2歳牝馬の路線の貧相ぶりにはよくない顔をしていた馬がいたので、これからのシリーズの改革の動向にも目を向けたいと思っているようである。