『ウマ娘プリティーダービー』のおかげで『女性が競馬の実況をできる』時代が到来し、それに拍車をかけるように1月8日のラジオNIKKEIの競馬中継では藤原菜々花アナがあくまで『短波放送およびradiko限定』ではあるものの女性の競馬実況アナとしてデビューを果たした。実際女性の実況者という観点でほかの公営競技まで幅を広げ専属限定に絞った場合は、ボートレースが多様なキャリアから転身している人もぼちぼちいる事情から比較的多く、さらに競輪に1人現職がいる状況。

 

『女性が競馬実況する時代』『女性が実況する公営競技』・・・ウチのお馬さんで史実では『香港専用機』と呼ばれロンジンワールドベストホースランキングでベスト10入りしたこともあるウェイくん(グローリーヴェイズ)が史実では国内グランプリを春→秋→春と3連勝した経歴を持つクロ美(クロノジェネシス)とこちらは史実ではスターぞろいのオークスを勝ち翌年のドバイで5着と掲示板に載ったことがあるユーちゃん(ユーバーレーベン)と『競馬などの公営競技の実況における女性の活躍』についていろいろ語っていた。

 

 

 

 

ウェイくん(グローリーヴェイズ):ラジオNIKKEIで女性のアナウンサーが競馬実況デビューしたね。これまで競馬の実況というのは男社会だとされてきたけど、ついに藤原菜々花アナが新風を吹かせ、女性でも競馬実況が当たり前の世界がやってくるんだね。

クロ美(クロノジェネシス):ウェイくん、あくまでJRAの実況の話。大昔ラジオ日本にいた井口保子さんの例があるけどあれは民放ラジオ局として第一号になった話。何か地方競馬レベルなら探せばいるようだけど。

ユーちゃん(ユーバーレーベン):道営とばんえいにわたって活躍していた小枝佳代さんがマニアックなオールドファンには知られていると思う。小枝さん一時期楽天の地方競馬ライターブログの執筆手がけていたことあって旦那さん(ウチ)その記事見つけてくれたみたいだよ。

 

 

 

クロ美:掘り出せばまだ出てくるみたいだし、大昔30くらい地方競馬場存在した時期あったから、探せば女性の競馬実況アナはいたはず。廃止されたところだと中津に2名、益田にもいたみたいだし、南関東にも女性が実況していた時期あったみたい。

ウェイくん:大昔グリーンチャンネルで放送されていた『全国競馬便り』のバックナンバー掘り出せば出てくるような気がすると思うんだけどクロ美さんの言う中津と益田の人ならその放送時期じゃないから、小枝さんが限界かな…

ユーちゃん:井口さんの絡みで民放局まで広げれば岩手放送にもいたような気がする。

 

ユーちゃん:実は、『女性の競馬実況』は甲高い声から向かないという印象あるらしいけど何か差別的にしか聞こえないわ。

クロ美:牝馬の私たちから見ても偏見だわ~。『ウマ娘プリティーダービー』見てても偏見に思うのかしら?女性声優がレース実況するデフォルトだし。

ウェイくん:快く思っていない人って(僕の肌感覚だけど)甲高いという意味ではフジテレビの青嶋達也さん的なイメージしか持っていないんじゃないかな。同じフジテレビだから言ってしまうけど立本信吾さんが天皇賞(秋)で大逃げを打ったパンサラッサに向かって『令和のツインターボ』と形容したのなんて女性に競馬実況させたらウマ娘ブームもあるから誰かはやるだろうと思った。

クロ美:なんとなくフジテレビの実況も立本さん以降から『女性でも競馬実況に取り組めるように』というコンセプト作りも取り入れることで『ウマ娘』での実況も織り込んだ表現描写になっていると思う。

ユーちゃん:関連付けたほうがいいのかな?カンテレの中継でも最近になってパドックの進行を女性の若手アナウンサーに担ってもらうようになってきたし。

 

ユーちゃん:実際のところ、ほかの公営競技まで範囲を広げると、ボートレースあたりが女性の実況人口多いと思う。

ウェイくん:ボートレースって一度見てみたけど6艇立てのルールなのか流れが女性でもついていけるところがあってやりやすい印象ある。

クロ美:6艇立てもそうだし、ボートレースのスタートの特殊さも影響あると思う。

ウェイくん:競輪だど残り2週の赤板から打鐘に入るまでに隊列が崩れ始めるため場合によっては歓声を押しつぶすような表現描写が要求されるからよほど訓練された人でないと難しいと思う。そういう意味だと小松島競輪の実況を引き継いだ岩原紗也香さんなんか相当勉強したんじゃないかな?ガールズケイリンで下地を作ったのが活きている感じある。

クロ美:そういうことでいえばラジオNIKKEIって『レースアナウンサー養成講座』を開設して競馬実況の担い手育てているし、そこにも女性が入ってくることを考えると、次に女性の競馬実況アナが誕生しても何の不思議もないような気がするわ。

ユーちゃん:なかなか女性の公営競技実況というのもそう簡単に誕生する話ではないから、この先の女性の競馬実況アナの登場にも中央地方問わず、公式の有無問わず注目したほうがいいね。

ウェイくん:民放局の中継だと公式ではないから敷居下がる気がする。女性のアナウンサーが公営競技の実況をやりやすくできる日が来てほしいものだ。

 

 

3頭が外野の『女性は競馬実況に向かない』という意見を偏見に思っているのは理解できた。確かに藤原アナの入社後どのような局アナとしての方向性に向かうのかは私も注目していた。その後競馬関係の番組に出演するようになってからも『まさか・・・』とは思っていたが1月8日のデビューで『来るべき時』が来たのも感じていた。アナウンサーそのもののなり手が少なくなる事情も将来的に考えられることも踏まえれば、競馬に限らず、『スポーツ実況』そのものに対する女性の従事率も底上げする必要があるのではと思った。