官公庁や業界の報道の取りまとめに使われる『記者クラブ』。政治系統の場合だと外部のフリー人材に閉鎖的でよくないイメージもあるのだが…

 

競馬からラジオNIKKEIに親しみ、暇な時間に『マーケットプレス』や『ザ・マネー』といった株式などのザラ場の情報もBGMのように聴くようになった私も、証券業界を管轄する記者クラブに親近感を持ってしまったのだ…

 

 

それは、

 

東京証券取引所内の『兜倶楽部』である。

 

しかも、私は、X(旧Twitter)では事あるごとに、

『兜町の記者クラブ』

という隠語めいた言い換え方で呼んでいる。

 

 

兜倶楽部の場合、上場企業の決算時期になると(ほかの開示情報も混ざって)プレスリリースの投げ込みが活発になることもあり、その情報量は半端なものではない。決算や業績見通し、株価に影響を及ぼす新規事業計画や合併・株式分割・役員人事といったものも投げ込まれるため、適時の開示情報でも投資情報番組内での処理は綿密になる。時には大小問わず不祥事も開示情報として載ることがあり、それを受けたコメンテーターの株価への分析も活発になるため、投資家界隈の目の光らせ方も違ってくる。

 

ある意味、日本経済新聞のような専門色の濃いメディアともなると、証券業界の取材を経験する必要がある場合、兜倶楽部への在籍が必須になる事情があると『ラジオiNEWS』の中で鈴木亮編集委員が語っていた記憶がある。鈴木編集委員自身、記者としての駆け出しの際に東証での取材を経験することになり所属していたらしい。

 

その情報処理に関する記者界隈への労いについて、今年の株主総会だった時期だと思うが、『ラジオiNEWS』の番組時間にX(旧Twitter)でツイートすることがあった。株主総会の時期ともなると、所属記者が会場に行く場合もあるが、それ以上に議事内容に関しての開示情報の投げ込みが決算期並みに多量になり、その処理に勤しむ記者の方への苦労を労わったことをツイートした覚えがある。

 

投資家界隈の方であれば当然かもしれないが、マーケットプレスの社員キャスターにも兜倶楽部に所属する方がいるため、昨今はプレスリリースそのものが電子化もされているようだが、所属記者の開示情報の処理によって投資戦略が立てられることもあり、その忙しさには脱帽である。