2024年の『3歳ダート三冠』路線の誕生に伴い大井競馬が舞台の南関東クラシック三冠は7月12日に行われたジャパンダートダービーおけるミックファイアによる無敗での達成によって幕を閉じた(予想については後日振り返る)。その代替策に関して南関東の競馬組合のどこからも今のところ公式なアナウンスはないのだが…

 

実は、ウチのお馬さんの中でその代替策をどうするか考えるメンバーがいた。史実では2021年に皐月賞を制しているエフくん(エフフォーリア)、史実では2017年に日本ダービーを制し今年から産駒がデビューしているおまわり(レイデオロ)、史実では2017年に菊花賞を制しているキー坊(キセキ)の3頭の各『クラシックホース一冠馬』代表に代替策となるSⅠ競走について考えてもらうことにした。おまわりには議長役としても議論を進行してもらうことに。

 

 

おまわり(レイデオロ):ジャパンダートダービーの終了をもってついに南関東クラシック三冠の灯が消えてしまったけど、南関東のお馬さんにとっては目標を失ったようなものだからその代替策って必要だと思うんだ。エフくんとキー坊にもここは考えてもらいたいな。

エフくん(エフフォーリア):芝のクラシック勝った僕たちで考えられることもあるはずだしやってみようか。

キー坊(キセキ):明日の競馬界のためだもの引退馬の立場でやれることってあるはずだし。

 

おまわり:まずは『皐月賞』や『羽田盃』に相当する部分。開催時期も肝心だけど。

キー坊:4月下旬が羽田盃だからそこを避ける意味では5月がベストかな。

おまわり:場所的には?

エフくん:僕はゴールデンウィークに合わせる意味から船橋かな。

キー坊:僕は川崎。ただ、川崎で二冠組んでしまうと川崎をダービー向きに思っている僕としては…

おまわり:オイラも思った。後で言いたかったけど川崎ならダービー向けの適条件ありそうだし。浦和は?

キー坊:そっちもあったか。だけど発走地点がいびつな1600mとか向かないような気がする。

おまわり:ここはエフくんの見立て考えて船橋で想定しよう。距離はどうしようか?

エフくん:そこ迷うんだよな~1600mも1800mも捨てがたいし羽田盃に漏れた馬の敗者復活戦的には1600mかな~

キー坊:そうなると時期的にかしわ記念と被りそうだが。

おまわり:思い切ってかしわ記念のアンダーカードでもいいと思うオイラは。レース名は?

キー坊:ナイターの愛称の『ハートビートナイター』の派生で『ハートビートクラシック』も考えたが誕生石から『エメラルドクラシック』とかもいい気がする。

エフくん:僕はゴールデンウィークに誕生花が集中するのと、東海地区に『○○争覇』ってレースよくあるから掛け合わせで『菖蒲争覇』っていいかなと思った。

おまわり:エフくんの案は古風過ぎないか?

キー坊:牝馬重賞みたい(笑)

 

おまわり:では『ダービー』に相当する部分を続いて考えよう。JRAでいう昔のニュージーランドトロフィーやラジオたんぱ賞のような『残念ダービー』みたいになっては良くないけど東京ダービーから遅れたタイミング狙った方いいかも。

キー坊:これは川崎2100m一択だわ。時期的には7月開催で十分だけど日程的に関東オークスのアンダーカードというのも…

エフくん:それはまずいかも。ダービーシリーズの再編も伴う可能性も見据えて翌日か前日で組んだ方いい。

おまわり:名前は?

キー坊:無難な線に落ち着くけど愛称の『スパーキングナイター』から取って『スパーキングダービー』だと思うわ。

エフくん:売上げ的にもその方が上がりそうな気がするし。

おまわり:それはそれでいいんだけれど実はオイラもう一つ考えてることあるんだ。『ダービー』の部分だけ船橋・川崎・浦和の3場の持ち回りにする方式。

エフくん:持ち回りのダービーって…秋の西日本の生え抜き選抜3歳重賞こと『西日本ダービー方式』的な?

キー坊:それだと浦和にも新クラシック回せるから公平になりそうだしその案もいいよね。距離的には川崎だとスパーキングダービーの条件使えるけど浦和なら2000m、船橋ならコーナーワークの関係もあるから2200mとか適条件だと思う。

おまわり:名前は?

エフくん:この方式だったら無難に『関東ダービー』でよさそう。

キー坊:関東オークスと混同したくないの本音だけどね。

 

おまわり:最後に『菊花賞』や『ジャパンダートクラシック』に相当する部分を考えてみるか。

エフくん:浦和と川崎だと2200m以上のロングディスタンスってないから自動的に船橋になるけど日程的には?

キー坊:9月なら日程的に日本テレビ盃に合わせる形だし、10月だと2歳戦が活発になる中やる格好だから(牝馬だけど)秋の川崎のロジータ記念みたいな感じになるね。

おまわり:距離は二択になりそうかな?

キー坊:そうだね。おまわりの案の関東ダービーが行われた場合と被る形で2200mにするかダイオライト記念みたいに2400mにするか。

おまわり:レース名は?

エフくん:ここは地名から狙って房総半島から『房総大賞』とか、わかりやすさでいけば『千葉大賞典』とかいいかな。あ、そうだ!キー坊が皐月賞の部分でボツにしようとした『ハートビートクラシック』もここで使うならいい。

キー坊:(色々調べて)秋の花に『栴檀』ってあるけどそれをとって『船橋栴檀賞』とか格調高くていいと思わない?汎用の『菊花賞』って使うと何か味気ない感じもするから。

おまわり:キー坊も荘厳なこと考えついちゃったな。

 

 

おまわり:実際に考えてみてどうだった?

キー坊:南関東のお馬さんのこと考えるとこういうアイデア出して実現しないと3歳ダート三冠出走が叶わなかったところでその手のお馬さんが報われないのわかる気がする。三冠戦の出走メンバーに選ばれなくても新しい南関東クラシックを考えてあげることで目標にもハリが持てる気がすると思うな。

エフくん:これから南関東側の番組編成が本格化すると思うんだけど、南関東の三冠をJRAに開放したところでその後何も補充しないというのも何かもったいない気がするし、今後に注目した方いいかな。

 

 

3頭は南関東の3歳路線がそのままJRA所属馬との対戦に持ち込まれてしまうようでは活性化にならないと思っているようであり、それに代わる新三冠路線の必要性も考えるのは私も同じであった。ただ、施行関係者次第では何の補充もしない可能性も残っているため、その動きには一ファンとして注目すべきだと改めて感じた。

 

新年度の南関東4場の番組編成発表での展開はいかに…