2023年から2歳路線を皮切りに始まるダート重賞の再編。それに合わせて地方競馬のシリーズものも必ずや影響が出るはずである。今年のうちに『未来優駿』『2歳チャンピオンシリーズ』に何らかの影響が出るのはウチも織り込み済みになりそうだが、現行の体制で『ダービーシリーズ』『3歳秋のチャンピオンシップ』が行われるのが2023年で最後になり、来年からは『3歳ダート三冠』の整備に合わせて2つのシリーズの構成も様変わりする…はずである。

 

この様変わりについていろいろ考えていたのが我が家では大御所どころのステさん(ステイゴールド)とライちゃん(ライスシャワー)。とりわけステさんの場合は自分の子孫の代で再編されたこれらのシリーズもので活躍する可能性が十二分に考えられるだけにその動きにも目を見張っていたのだが…

 

 

 

 

ステさん(ステイゴールド):ワシの子孫は芝ダート問わず活躍する馬多いんだが、今年の2歳世代からダート競走の再編の影響を受ける格好になってしまうんだな。おそらくワシの予想だが『未来優駿』についてはその中にネクストスター競走の2歳部門を入れれば形ができると思うので心配はしていないが、羽田盃と東京ダービーがダートグレード競走になることでダービーシリーズは間違いなく影響出ると思うんだ。ライちゃんはどう考えるかね?

ライちゃん(ライスシャワー):それはワシも考えたわ。でも東京ダービーを頂点にすることを考えた場合、ワシは南関東での代替計画次第だと思う。南関東も決して手をこまねいているわけではなく、大井以外の3場での持ち回り型のSⅠ競走として『関東ダービー』って仮称でも組んでやってくると思うし、三冠体系そのものが練り直しになると思うから、残った船橋・川崎・浦和に三冠競走作れは体裁は整うと思うぞ。

ステさん:考え方としては東京ダービーの代替に南関東の新三冠競走でのダービーに当たるものを穴埋めして差し替えるということか。考えは当たっている気がするんだけど、春のネクストスター競走の絡みもあると思うし、簡単にいくかな?

ライちゃん:そうでもしないことにはダービーシリーズの存続自体怪しくなる気がすると思う。それに3歳のネクストスター競走って兵庫チャンピオンシップをにらむようなところあるからJRAでいえばアーリントンカップみたいな感じになると思うね。東京ダービーは別格として残ったダービーシリーズ対象競走から選抜して他地区の馬選定してくると思うぞ。

ステさん:東京ダービーという頂点ができたからって他地区のダービーが疎かになってはいけないということか。現状のダービーシリーズが2023年で終了しても、その代替策の確保を急がないと各地のダービーが盛り上がらないということか。

 

ステさん:あと盛岡の不来方賞が2024年にJpnⅡに格付けされ、それに伴ってダービーグランプリの廃止が予定されているらしく、この影響を受けそうなのが3歳秋のチャンピオンシップのはずだが。頂点のダービーグランプリが廃止されることで、ボーナスシステムに狂いが生じてくる気がすると思うが。

ライちゃん:ステさん考えすぎかもしれないわ。そっちはジャパンダートクラシックの扱い次第だと思う。ダービーグランプリが担っていたファイナルの位置づけを持たせるか否かで変わると思う。不来方賞が9月上旬になることで、各地の三冠目も大幅な開催時期変更になる可能性もありそうだから、各地の三冠目を不来方賞の選考競走にするか否かで変わってくると思う。

ステさん:そう考えるとジャパンダートクラシックを頂点にした内容に再編するか新しいシリーズものを秋に作る必要あるんだな。

 

ライちゃん:ステさんそういえば…忘れていることある気するんだけど。

ステさん:何だろ?

ライちゃん:ダート重賞の再編って牝馬路線も影響受けるし、マリーンカップが3歳戦になったり、ブリーダーズゴールドカップが9月に繰り下げになったり、その他古馬路線もちょこちょこ影響出るから、それらを頂点とした場合グランダム・ジャパンシリーズも少なからず影響出ると思うんだが。

ステさん:それあったんだ。でも再編対象の重賞を古馬シーズンに組み入れるかは微妙だと思うな。大まかにいえば今ある対象レースは変えないとしてもブリーダーズゴールドカップと再編対象の重賞を入れ替えるくらいのことはやりそうな気がすると思うけど…

 

ステさん:ダート重賞の再編と一言では言うけど、それに合わせた地方重賞の路線の再編もあって、活躍する子孫の行方を見守るおじさんとしても他人事でないのはわかってしまいましたな。

ライちゃん:子供のいないワシでも日本のダート界を憂う気持ちから関心持たずにはいられないし、2024年からどんなシリーズ展開になるか見守らないと先々の競馬界の動向にはついていけないものがありますな。

 

 

ステさんにせよライちゃんにせよ、地方競馬における根幹のシリーズものということもあり、その行方に関心を持つのも半端ないところはあった。特に2つのシリーズの再編の計画の立案は早いうちから着手しておかないといざ3歳ダート三冠体制が始まった際に間に合わないなんてことにならないよう、NARには検討の早めの着手と概要のたたき台の提示を競馬関係者にお願いしたい。