2011年に放送が開始されたBSイレブンの競馬中継。放送開始当初からラジオNIKKEIが実況音源の提供も兼ねる形で制作協力し、競馬実況アナも何名かローテーションでアシスタントアナウンサーとして送り込まれている。担うのはパドック映像に合わせた出走馬の馬体重とワンポイントプロフィール読み、想定オッズと払戻金の読み上げ、『おうまのQ』をはじめとした各種コーナーの進行だが、ウチのおまわり(レイデオロ)とワグちゃん(ワグネリアン)のダービー馬コンビがアシスタントアナウンサーの業務の一つについてあることを話し始めた。
おまわり(レイデオロ):BSイレブンの中継でのアシスタント業務ってラジオNIKKEIの中継だと進行陣がやるようなことやっているから朝飯前なんだと思うけど、入線人気順の発表って何か技術でもないとできないと思うんだけど。
ワグちゃん(ワグネリアン):あれ?こやちゃん(小屋敷彰吾アナ)が以前競馬中継のブログに書いていた展開整理のことだろうか?
おまわり:わかるんだねワグちゃん。レース映像から展開通過順整理するとなると実況席でのバックアップで慣れていないとできないね。先日ダービー実況した小塚さんが電子版のコラムで『菊花賞実況を見てみた件2021年ver.』という動画の解説に触れた際に通過順のノートを受け取って実況の最後に確認する作業やってるって触れていたな。
おまわり:現在こそニューススタジオみたいな別室で天の声状態になっているけど、これはオイラの推測になる。その中でゴール時の展開整理みたいなメモ書いて着順と人気順チェックして読み上げているんじゃないかな?
ワグちゃん:その技術ないと通過順ごとの人気順や上位の接戦とか伝えられないよね。そうなるとBSイレブンでのアシスタント業務といえども(レースを伝えるのには)手は抜いていない訳だ。
おまわり:それだものプロ意識って働くよ。歴代の競馬実況アナはこれをかいくぐって大レースの実況に踏み出すんだし。
ワグちゃん:あと、ラジオとテレビの融合って最近進歩しているけど、ラジオNIKKEIって競馬関連については比較的早かったんだよね。
おまわり:ラジオNIKKEIの場合はグリーンチャンネルが開局したあたりからだろ。どの時期かは知らんが競馬中継の音声協力だけでは物足りないから単発か何かの競馬番組に競馬実況アナを番組進行に従事させたりしていたし。
ワグちゃん:僕が推測で思うのは…山本直也さんがきっかけになった気がする。『先週の結果分析』担当のためにフリーランスになってしまってそこでグリーンチャンネル側が局アナ(ほとんどスポーツ情報部の競馬実況アナだけど)の共有契約に動いた気がするんだ。
おまわり:『JRAの競馬実況従事=グリーンチャンネルでの局アナ扱い』って構図か。確かにあの局の場合、出演進行の要員の大半をフリーランスのアナウンサーに頼っている部分はあるからそうでもしないと番組進行の担い手確保できないのあるんだよね。
ワグちゃん:その真逆でBSイレブンだとタレント扱い…
おまわり:否定できないけどそれ言っちゃっていいのかな?イレブンにも局アナいないし事実かもしれんが。だいぶ昔、ラジオNIKKEIの局アナのことを『個人事業主の集まり』って自虐的に言ってたアナウンサーいたし。
ワグちゃん:局から給料出ているのに、とでも言うのか。
確かに、ゴール後の入線順と人気順の読み上げに関しては引用した内容のことをやらないと円滑な番組進行はできないと思われるため理解できるものがあった。それが巡り巡って『アナウンサーの共有契約』に話が及ぶのはすごい脱線ぶりに思えた。ただ、ウチが思うのは、それを言ってしまうと同じ日本経済新聞社グループであるテレビ東京やBSテレ東との関係はどうなんだ?っていうところに行きついてしまう。競馬どころか経済関連の取材も独自に賄っている状況ではラジオとテレビの融合は進まない気もするが、2頭の話には日経メディアとしての将来像も見えてくる感じがしてちょっとワクワクするものがあった。