JRAの馬主登録者数が2012年を底に回復基調にあり、新規馬主の参加を促すための施策も進み、経験の浅い馬主に年数回のオリエンテーションが組まれる取り組みが行われていることが2019年7月に掲載された日経電子版の競馬コラムで取り上げられていた。
最近の馬主へのセミナーの開催についてくた美(ハープスター)とフィーちゃん(フィエールマン)が考察する機会があり、その延長で中央と地方の相互登録に関しての話に及んだ。
フィーちゃん(フィエールマン):コラム見てたらJRAの新規馬主に関するセミナーがあるみたいだけど、ベテラン馬主に対するセミナーってあるのかな?
くた美(ハープスター):私やフィーちゃんのようなクラブ名義だと馬主間のトップセミナーみたいなものってあると思う。だけど実施したとしても各地の馬主協会の自主主催になっているものがほどんどでJRAが旗を振ってやるってのは知らないわ。法令遵守のような倫理セミナーみたいなのはまた別だと思うんだけど。
フィーちゃん:本当は地方競馬にもコラムに書いてたオリエンテーションのようなセミナーってあった方いいと思うんだよね。
くた美:それはあるに越したことはないと思うけど…NARのサイト上での馬主関連の情報にそんなトピックは乗っていいないし、仮にその手のセミナーあったとしても各地区の馬主会の会費でやっていると思うわ。私が感じるのは地方競馬の馬主会って何か謎っぽいところあってどこか怖いけど…筋から言えばフィーちゃんの言い分合っていると思うわ。厩舎関係者とのかかわり方、正確な騎乗依頼、出走投票への関与、公平公正な競馬を目指して…考えただけで講習事項って多いと思うわ。
フィーちゃん:くた美さんも地方競馬の馬主制度は中央と別腹なゆえに知らない部分が多いと思うけど、本当は中央・地方間で相互登録する場合は統括団体間同士で馬主資格審査を簡略化した方が競馬界のためなんだよね。僕が思うのは地方の馬主が中央で登録する場合は従来通りの審査を行うけど、中央の馬主が地方に登録する場合は審査とか簡略化した方がいいと思う。それでなくても中央の馬主で信用のある方でも地方での登録が容易ではないのはどこか困る気がするんだけど。ダートグレード競走の出走時に別な手続きしかできないというのも何か中央馬主の地方競馬参加を阻害している感じがあって不便なんだよね。
くた美:私が思うのはその不便も必要悪のところがあって中央での勝利数や獲得賞金の関係で競馬事業の寡占に加担するのを防ぐけん制措置だと思うの。中央で稼ぎまくったところで地方競馬に関与するにしても特定の馬主に勝利数や賞金が寡占されるとなると元々その地方に影響力を持った馬主界隈が納得しないと思うのね。確かに中央地方間の馬主相互登録制度があれば楽なことは事実だけど、それをテコに入厩や出馬投票等で馬主間のカルテルでも組まれたら別な法律にでも抵触する可能性が出て開催できなくなったりひいては組まれた地方競馬が廃止モノになりかねないじゃん。
フィーちゃん:必要悪か…別の法律の絡みもあるから思いのほか厳しいんだな。中央と地方だと餅は餅屋なんだね馬主社会って(-_-)
中央と地方での馬主関連の制度の違いは何とかわかっている2頭。しかし中央の馬主が地方でも実績を寡占するのを防ぐけん制措置として中央と地方が独立した馬主登録制度を設けていることをある程度分かっているくた美の方が賢かった。新規馬主へのオリエンテーションが地方にもあった方がいいのは2頭とも一致した様子で馬主のセミナー制度も拡充した方がいいのも感じていた。しかし馬主の相互登録の実現には壁が多いのは周知の事実でもあり、超えられない壁の存在には何か諦めるしかない状況のフィーちゃんであった。