ちょっと競馬予想には余裕ができたのでラジオの話でも…
私がハマっているラジオNIKKEIは基本短波局のためか(?)他の民放局が行うようなビデオリサーチのラジオ聴取率調査とは実質的には無縁であり、スペシャルウィークのようなことはめったにやっていない。(やったとしても年2回に祝日等の1日だけで勝負するのは主にリアルタイム・タイムフリー問わずradikoのデータ数)。聴取番組を補っているNHKのラジオにしても基準を異として独自基準での視聴率調査として行われ、番組別の公表は行われていない。
私が地元の北海道のラジオ局と距離を置くきっかけになったのがラジオの聴取率調査(しかも『札幌と近郊の数値=北海道の数値の縮図』という時代錯誤的な発想)に合わせて行われるスペシャルウィークの類であるが、その時になるとリスナー獲得作戦よろしくゲストだのプレゼントだのの攻勢を強めあまりにも喧しくその年その時の度に辟易する事態だった。これはアイドル番組をタイムフリーで聴いているラジオ日本も参加する首都圏ともなると2ヶ月に一度の大行事状態でありそれも不快に思っていた。
そんな矢先、TBSラジオが脱・聴取率へ向けた一策として2018年の12月期からスペシャルウィークをやめるという改革に打って出て、その発展形として同時にradikoのデータからデータドリブン化して制作現場で活用させるとの方針にも出た。下にその記事の一つをリンクさせておく
TBSラジオが“脱・聴取率”に向け、次なる一手 リスナーをリアルタイムで可視化
他の記事も読み比べ深読みすると、TBSラジオの目論見では『radikoのデータでの数字≒アナログラジオも含めた聴取者数の全体像』とのことであるが、(個人の感想的を言うが)これはある意味正解に思え、首都圏のような人口やリスナー構造だと通用すると思っている。またラジオの広告収入の減少という経営環境の厳しさの脱却のためには『聴取率に頼らない番組作り』という考え方もあるとの発想である。
北海道内でのラジオの聴取率調査に辟易していた私はこの発想には思わず拍手を送ってやりたくなった。聴取率調査を利用したドーピングまがいの行為でリスナーを釣るよりも(某家電のCMではないが)『ふだんプレミアム』という方式こそラジオに求められているのではないかと共感した。TBSラジオでの当時の計画では、これまでスペシャルウィークに行っていたゲストの呼び込みやプレゼントの類は原則として改編期に集約させるとのことだが、その方が新規リスナーの獲得の新たな近道としてふさわしいと思った。あまり現在は北海道どころか首都圏の民放ラジオ番組ですらリアルタイムで聴取する番組はごく少数になっているため詳しくは知らないが、全国津々浦々の民放ラジオ局がすべて追随することにでもなれば、ラジオ好きの私としては万歳三唱ものである。
かといってビデオリサーチも手をこまねいているわけではない。2020年4月から聴取率調査のweb化に合わせ、radikoのデータから聴取者数を推計できる『ラジオ365データ』と呼ばれる方式を導入した。2ヶ月ごとの聴取率調査のデータと毎日のradikoのデータを機械学習させる新方式で首都圏からスタートさせた。首都圏をテコに関西圏と中京圏での導入にも舵を切ることが計画されているが、そのうち合同調査方式を導入している福岡地区と札幌圏もその方式への転換は避けられなくなりそれを枝葉に全国のラジオ局に普及すると私は考えている。
堂々巡りになった感があるが簡潔に言ってしまうと『スペシャルウィークが不快』の理由は『数字目当てでリスナーを釣る』の一言に尽きる。北海道の民放ラジオ局がTBSラジオの方針のような方向にリスナー獲得の方向性を向けると戻る余地はあるのだが…不快なものを回避するためであれば、全国のラジオ局が容易に聴取数が計算できるまでの間はラジオNIKKEIとNHKの第1やFMで聴取番組をやり繰りしてタイムフリーで首都圏や他地区の番組を楽しむのが今の自分には向いていると思う。