コーヒーの蓋をあけて
ミルクを静かにいれると…一面にきれいなマーブル模様が現れてから…ゆっくり溶け込んでミルクコーヒーの色になった。

それは優しい色だった。

曇った眼鏡を やっとはずしたかのように、全てがクッキリと見える。

自分以外のものは全て見える。

霞が関から皇居の淵を歩いて、グーグーなっているお腹を満たすために…
「何が食べたい?」
と自分に質問した。

日の当たる清々しい場所に身を置いて、ガッカリしないものを食べたい!

まだまだ、リアルにこれ!と浮かんではこない…そんな程度な私だ。

水面には鴨が数羽と何故か一羽の白鳥が居た。

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家族で行った白鳥がたくさんいた北海道の湖を思い出した。
雪が降っていた。

今日は、元、旦那になる人の頼みをきいて、家庭裁判所の書記係りに、調停書類を取りに行った。
本当は、郵送を待って区役所に離婚届けと一緒に提出すれば良いものを、離婚成立前に彼女に子供を産ませて、慌てているあいつの頼みをきいてやったのだ。
失礼なメールが何通もやってくる。
このKYに効く薬はない。
散々、汚い言葉のシャワーを浴びさせられ続けた私は、自分を守るために離婚を選んだ。
「離婚はまだしたくない、まず別居しよう。」そう言って出ていったあいつは、別居して三ヶ月で子供をつくったということだ。
離れて冷静に考える時間にしようと言っていたと思ったが…。
こんな結末がやってきたのだ。
こんな男を選んでいた自分が情けなくなった。…ただ、ただ、情けなかったが、次の瞬間に笑いとばしていた。

どうしようもなくなって、さみしくなって愛を求めたんだろう…人間だから。と、あいつだから、しょうがないと、すでに許している自分もいた。

家族で過ごす幸せを夢に描いていなかったあいつには、当然の結果。

そして、果たせなかった事に対しては責任をとろうとする。

自分の夢に責任を持つ、以前の話し。

夢を持たなかった結果なのだ。
私ひとりの夢だった。


一人ランチ贅沢なフォアグラと洋梨のコンポートガレット♡

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