溺れる者に石を投げつける
この世界は、色が多すぎる・・・
一つずつ色を無くした世界・・・
13歳の私・・・
後一年、君の世界は色を取り戻す
世界の優美なる光の不思議を
闇夜の星たちが増えていくように・・・
中学に進学した、新しい生活のスタート
と、言いたいが・・・
何も変わらない
入学式、母と門の前で撮影した一枚の写真・・・
まだ、母よりも背は低く
中学の校則で、初めて「ぼうず頭」の私・・・
ただ、母よりも老けて見える私の顔が印象的な一枚・・・
田舎の学校だと良くある事だと思うが、人口が少ないため
クラスは1クラスしかない
それが何を意味するか・・・
中学生になっても顔ぶれは変わらないということだ。
制服を着て学校に行くということしか変化はない・・・
ただ、部活を始めることとなる
「軟式テニス部」に入った
と、いうよりは
それしか無かった・・・
男子は「バスケ」か「テニス」
「バスケ部」には、散々イジメられたヤツ等がいるからだ
私は無表情のままだ・・・
勉強は数学が得意で、数学だけが点数が良かったと言っても良い
数学が好きだった理由に「謎解き」みたいで楽しかったから
小学6年の終わり頃から、図書館で「シャーロック・ホームズ」を借りて、寝る前に読むのが日課になっていた時があり、事件の謎解きと似た感じが好きだったのだ。
ある日・・・
「おうH(えいち)、中学の通知表で4以上を持って来たら自転車を買ってやるぞ」
父が言った・・・
私は久々に喜んだ
「1つでも良い?」
「おう、1つでも持って来たら買ってやる」
私には自信があった、数学なら持って来れると!
この日から数学の勉強に力が入る
まだ、単純な子供心・・・
何故?自転車くらいで?と思う方もいるかもしれない・・・
とにかく、私の家は裕福ではなかった
親も自転車に乗らないから我が家にはなかった
友達は皆が持っている「物」さえ無い
「ファミコン」もない(笑
しかし、異例が一つだけ起きた・・・
一番下の妹だけは、自転車を買って貰ったのだ
上3人は自転車など無いのに・・・
「時代が違う」と父は言ったが
納得がいかない
何故に妹ばかり・・・(これには、深い深い理由がある)
1学期が終了し、念願の通知表だ!
恐る恐る開くと・・・「数学 4」
心の中でガッツポーズした
帰り道がもどかしかった
帰宅すると自信満々で母に見せた
父が帰って来るのが初めて待ち遠しい・・・
父帰宅!
早速、通知表を見せた
「ぉお!4じゃないか」
私は内心・・・これで自転車だ!と思った
「お母さん、Hに自転車を買ってやれ」
すると母が
「何処にそんなお金が有るの?」
・・・でた!
期待は一瞬で裏切られた
お父さんに言いなさい
お母さんに言いなさい
この繰り返しにうんざりした私は、両親の言葉も信用しなくなった
信じれるのは自分だけ・・・
裏切らないのも自分だけ・・・
この世は敵ばかりだ・・・
心を許せるヒトは何処にもいないのか?
そんなコトと、今なら言えるが・・・
このコトで、勉強の意味さえも見失う・・・
勉強ができて、ただ褒めてくれるコトなど嬉しくもない
勉強ができても、こんな生活じゃ大学も無理だ
学費が払えないだろ
高校だって怪しい・・・
何のタメの勉強なのか??
何で、こんなに貧しいのか!?
苛立ちは限界に近い・・・
何も出来ないのか?
自問自答が続く・・・
つづく・・・