このブログの続きになります。




エレベーターに乗り病棟に向かうと、ちょうど妻の担当医の方いました。

土曜日は外来で診察している時が多いので、会えないのではと思っていたのですがタイミングよく会う事が出来ました。



担当医の方とは、妻の入院生活の話や退院後の話、亡くなった時の話などをしました。


妻は入院中の治療の時に弱音を吐かない人でとても強く我慢強い人だったと、担当医の方は言ってくれました。

治療や入院生活の愚痴や文句など言わずに、頑張っていたと。

そういった人は珍しく凄い人だったと言っていました。



担当医の方や病棟のスタッフの方の妻のイメージは『強い人』でした。

ですが、少しくらいは担当医の方や病棟のスタッフさんに弱音や愚痴を言ってもよかったのでは?と思ってしまいます。


移植が終わり、退院した後は僕には弱音を吐いたり愚痴を言ったりしていましたが、病院ではそういった事は一切言わなかったみたいでした。

もしかすると妻は、家族以外には『弱い部分』を見せたくなかったのかもしれません。




妻の亡くなって原因は『脳出血』でしたが、移植や移植後の治療の副作用等で血小板が少なくなっていて、血管も脆くなってしまったのが原因なのかもと担当医の方は言っていました。

移植後に、合併症が原因での脳出血や心筋梗塞で亡くなる患者さんもいると説明もありました。




病棟から帰る時に、担当医の方や病棟のスタッフさんに『3年間ありがとうございました。みなさんには大変お世話になりました。』と簡単にですが挨拶をしました。

本当なら、もっと気の利いた挨拶をしなきゃいけないのでしょうが、上手く言葉が出なくて簡単な挨拶になってしまいました。



病棟を後にする時、担当医の方や病棟のスタッフが深々とお辞儀をしてくれました。

本当なら僕がしなきゃいけないのに。

僕になんてしなくていいのに。

本当に最後の最後まで丁寧で律儀な人達だなと改めて思いました。




病棟への挨拶に行ってきました。

挨拶をした事で、気持ちのモヤモヤは晴れたのかよくわかりません。

挨拶に行けば、このモヤモヤは晴れると思っていたのですがあまりかわってないかもです。


でも、ちゃんと行って皆さんと話せて良かったとは思っています。

上手く言葉には出来ませんが行く事にはちゃんと意味はありました。


ちゃんと『病棟への挨拶』に行ってよかったと思います。