今回のロンドンオリンピック。
本当の思い知らされるのが、コンディション調整とモチベーションのバランスの重要性です。
柔道はコンディションの調整に失敗したのは明らかだと関係者は言ってるようです。
アメリカコーチ「日本選手はあまりにも多くの大会に参加しており、疲れ切っていた」
http://www.daily.co.jp/newsflash/olympic/2012/08/05/0005269031.shtml
「過密スケジュールの合宿で疲労を蓄積させ、肝心の本番で力を出せない」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120805-00000015-dal-spo
そして以前記事にしましたが、競泳陣の科学的トレーニングとコンディション調整に重点を置いた合理的なシステム。そしてモチベーションは、常にチームミーティングを開き、個人競技のプレッシャーをチームへと分散させ成功。金メダルはなかったが、銀3、銅8と戦後最多のメダル数11個を獲得し、リオ五輪では金メダルを量産するような更なる期待を予感をさせました。
そして「女子バレー」。予選ではイタリア、ロシアに接戦はしたものの、そこそこの内容のまま敗戦。でもこれは序章でした。真鍋監督や選手達に悲壮感は全くなかった。
自分も色々と技術的なことを素人ながら言ってますが、やはりスポーツで大切なのは、「コンディション」と「モチベーション」だなと思い知らされました。
迎えた準々決勝「日本×中国」。明らかに中国有利と見る人が多い中、選手達は違いました。特に違ったのは、ダブルエースの「木村と江畑」
[スパイク決定率]
・木村 予選平均 39.0% → 準々決勝 44.4%(32/72)
・江畑 予選平均 41.3% → 準々決勝 46.3%(31/67)
[スパイク効果率]
・木村 予選平均 26.5% → 準々決勝 30.6%
・江畑 予選平均 31.4% → 準々決勝 37.3%
これを見ると一目瞭然で、スパイク決定率は2人共に打数が多いにもかかわらず、予選よりも5%以上増!スパイク効果率も準々決勝が明らかに上のデータ↑
女子バレーのチーム内の全てのコンディション調整が8/7以降だったことが、本当によくわかります。スケジュールが決まった日から真鍋監督はずっと選手達に言い続けてきたんでしょう。予選でイタリア、ロシアに負けても、「我々の一番の山場は8/7の準々決勝」と。
だからモチベーションも落ちることはなく、この日に全てを出そうというメンタリティで、全く失うものはないチャレンジャー精神で、素晴らしい試合でした。
ロンドンオリンピック男子バレーでも準々決勝は、予選1位のアメリカと予選4位のイタリアだったが、イタリアの3-0勝ち。コンディションを予選ではなく、準々決勝以降にピークを持ってきた国が勝ち上がっています。
そのモチベーションとコンディション調整に失敗したのが、ロシア、イタリア、トルコ。このオリンピックで、イギリス開催のオリンピックにも関わらず、欧州勢4チームは全て敗退。アジア2チームと北中米、南米のチームがベスト4です。
これも開催が欧州で欧州チームがベスト8ですべて消えるというのも珍しいことですね。
[ロシア] 18試合
・欧州予選 4試合(5/1~)
・最終予選 7試合(5/18~)
・エリツイン杯 5試合(7/4~)
・Edison cup 2試合(7/13~)
ロシアは、欧州予選、最終予選と根気のいる大会を2大会もこなしたにも関わらず、エリツイン杯、Edison cupと7月になっても主力メンバーの試合がオリンピック開催の2週間前という直前まで続いた。
予選では好調だったが、相性の良いブラジルに敗れるという波乱を起こし、ソコロワとコシェレワが間に合わず、選手の疲労もピークだったようにも見えました。
[イタリア] 19試合
・中伊親善 3試合(5月下旬)
・WGP 9試合(6/8~)
・エリツイン杯 5試合(7/4~)
・Edison cup 2試合(7/13~)
イタリアは、レギュラーメンバーが全員集合したのが7月。5月、6月は12試合をしたものの、控えメンバーでの選手選考の場と非常にもったいない試合の使い方に思えた。更にロシアと同じく、2週間前まで試合をこなさなければならずに、30歳以上がスタメンに4人もいるベテランチームには、疲労がピークになったとも思われます。
特にイタリアは、世界バレーやW杯というオリンピック前年に優勝し、ピークを持っていくことが多く、これまで金メダル候補と言われ続けながらも、アテネ、北京、ロンドンと3大会全て準々決勝敗退。無冠の女王といってもいいくらい。
特にW杯MVPのコスタグランデは今大会は不発。最もコンディション調整に失敗したエースと言っても過言ではないでしょう。イタリアは、チーム調整の方法を3年前の世界バレーの年から考える必要があるでしょうね。
今のままでは、実力を全て出せない環境にあると思います。
[トルコ] 20試合
・欧州予選 4試合(5/1~)
・WGP 14試合(6/8~)
・Edison cup 2試合(7/13~)
今大会のダークホースで、メダル候補とも言われ続けたトルコ。しかし初出場ということもあり、最もコンディション調整に失敗したチームかもしれません。
欧州予選で、出場権を獲得したものの、WGPはフルメンバーで全14試合戦い抜き、初の決勝ラウンドも経験し、かなりの疲労が蓄積されていただろうと思います。
出場全チームの中で20試合という最多の調整を行ってきたトルコ。しかも全ての試合でフルメンバーが出場と、完全にコンディションの調整ミス。
直前の2週間前に、ロシア、イタリアと親善試合を行ったときは、試合多すぎじゃないか?と記事にしましたよね。やはりコンディションが不安定だった。
今大会の韓国戦では失点34という最悪の試合だっただけに、メンタルとコンディションのバランスが非常に悪かったように思えます。
[日本] 計20試合
・中日親善 4試合
・最終予選 7試合
・WGP 9試合
一見、日本も試合が多いと思われがちだが、主力が出た試合は、皆さんも御存知の通り、最終予選を含めて10試合程度。WGPではフルスタメンは1試合しかでてない。
ここもきちんと計算され、8/7以降にピークがくるように調整されたと思います。確かに最終予選やWGPではスタメンがあまりにもでてこないことに、不満がありましたが、逆に今8/7照準の調整だったと理解できました。
最終予選の大苦戦や木村・佐野の体調不良など、色々とありましたが、逆にバレーを修正でき、全てがつながっているなあと思いました。
コンディションとメンタルのモチベーション。紙一重のバランスで、勝負には大きく左右します。科学的な分析を取り入れることで、合理的な調整ができ、選手が試合で結果を出せる!こういう調整法を日本スポーツ界にはもってほしいですね。
体操などもコンディション調整はできたけど、モチベーションのメンタリティには不安を持ちました。個人がプレッシャーを持つのではなく、選手団でのプレッシャーの分散。団体として戦っていくメンタリティがいかに必要なのかがわかるロンドンオリンピックですね。
さあ、あと2試合。真鍋監督の言う通り、チャレンジ精神で思い切ってプレーし、絶対守るな!攻めろ!という言葉を胸に、全力バレーを魅せてくれると信じています。
皆さん、一緒に応援しましょう!!!

