原稿明けの勢いに乗ってふた晩で荷づくり。棚10本以上の本をモノともしない、とってもガンバリやさんな引越チームに励まされつつ、息も絶え絶えに新居到着。なんてことでしょう、まるで夜逃げ。でも思った以上に住みやすい家のようです。ちょっとだけ天井高いし、広いし、日当たりも空気の通りもいいし、当たり前だけどピカピカで、よくみると微妙に無印テイストなのが気恥ずかしいけれど、調子に乗って買ってしまった冷蔵庫もテレビも洗濯機も、古い家具と一緒に馴染んでいる。
迎え入れてくださるご近所はすてきな方ばかりで、最近読み返したモンゴメリの登場人物に驚くほど似ている。通りすがりの人と目が合えば自然に(こどもたちは恥ずかしそうに、でもちゃんと)挨拶して、商店街は面白いし、路地裏の菊、公園、そしてなんといっても運河。なんだかいいところだな~。
駅について帰路、町に、ドアを開けて、家に、タダイマ、といいます。半蔵門とロンドン以来、久しぶりに自分の住むところに帰ってきた気がします。こんなゴタゴタな状況で、トキは前より穏やか。ふしぎな縁です。