ブログネタ:炭水化物No.1は? 参加中

炭水化物は糖質とも呼ばれ、食品の糖質は三種類に分類される事はご存知だろうか。炭水化物・糖と言っても科学的/食品学的にも一つではない。先ず単糖類、そして単糖類が二つ結合した二糖類、さらに三つ結合した多糖類に分けられる。これらは体内へ摂取すると一旦、単糖類分解されてから体内に吸収される。

単糖類とはそれ以上加水分解されない糖類である、単糖は、二糖類や多糖類の最小構成要素となる。一般に水溶性で結晶性の無色固体として存在する。ブドウ糖、果糖と呼ばれる物がある。二糖類は、文字通り単糖類の2分子が脱水結合して1分子となった物だ。二糖を加水分解して単糖を得るためには酵素が必要となる。例えばショ糖、乳糖、麦芽糖と呼ばれる物がある。

多糖類は、単糖類の分子がグリコシド結合によって多数重合した物であり、単糖類とは異なる性質を持つ。一般的には親水性で水を吸収しやすいが、物性は可溶性、不可溶性に分かれる。多糖類の代表的な物には澱粉、グリコーゲン、セルロース、ヒアルロン酸等があり、食品添加物や増粘安定剤と利用されている。食品では米やパンがこの分類に該当する。

炭水化物は人体にとってエネルギー源であり、単糖は細胞の主なエネルギーとなる。ブドウ糖は、即効性を持ち脳、神経、赤血球、筋肉の唯一のエネルギーとなる。植物はセルロースという多糖体で構成され、強靭な構造を持つため、単糖に分解されにくい。野菜繊維と呼ばれるものだ。糖類は、他にも形態構築材料や分子的な標識として機能する物もある。

炭水化物は摂取しすぎると脂肪に変化するが、摂取しないと脳がエネルギー不足を起こし脳障害を起こす可能性がある。また、ブドウ糖が不足すると、肝臓のグリコーゲンを分解してしまうので肝臓の解毒作用が低下し肝機能を低下させる。低糖状態が続くとタンパク質を分解してしまい。病気に対しての抵抗力を低下させる。最近っ流行っているローカーボダイエットなど糖質の摂取によるダイエット時は、このような弊害に十分気をつけなければいけない。

酵素を必要とせず吸収できる単糖類を含む食物は、果糖、蜂蜜、ブドウ糖であり、科学的/栄養学的にみればこれらを含む食品が炭水化物の王様と言える。二糖類を含む食品は砂糖、乳製品などがある、さらに多糖類は穀物(米、パン、いも)などがある。単に炭水化物だけに焦点を当てれば蜂蜜や果糖に軍配が上がるが、栄養バランス等をみれば米や小麦も負けないのではないか。

このように、炭水化物は生活になくてはならない栄養だが摂取しすぎると、血液の血糖値があがり膵臓からインスリンが分泌され、グリコーゲンに変換して体内に蓄えようとする。さらにそれが一杯になると中性脂肪として脂肪細胞へ蓄え血糖値を下げるという働きをする。しかし、インスリン抵抗性が高まってくると正常に働くなり高インスリン血症となる。また血糖値が下がると、脳が体内にエネルギー不足を感じ食欲を増進させる。これを炭水化物中毒と呼び、甘い物が欲しい状態になる。

こうやってインスリンを作りすぎて膵臓が疲弊するとインスリンが作れなくなり血糖値が下げられない、いわゆる糖尿病になるのである。インスリンが大量に出てしまう原因は、砂糖等の単糖類や白米やパン、麺類を大量に摂取する事によるものと考えられている。

メタボが取り沙汰される昨今、炭水化物の摂取はとても微妙なバランスが生まれている。食べ過ぎても糖尿病のような病気を起こすし、摂取しなければ血糖値を下げケトーシスという状態が生まれ体内の栄養物を消費したり、脳へ栄養が送られない状態になる。炭水化物は、取りすぎても不足してもいけないという事だ。炭水化物の摂取はバランス良く行いたい。
■少なくともローカーボ・ダイエットは危険や副作用も伴うので医師は勧めていない。