ビットコインと他の暗号通貨の発展の結果、ブロックチェーンは今やかつてないほど普及しています。

 

いくつか例を挙げるとすれば、透明性、セキュリティ、特にハッキング不可能であるという特性が知られています。

 

この特性はフィンテック業界だけでなく、他の産業も支えています。最近、銀行、広告業、物流のような多くの分野において、ブロックチェーンは詐欺に対抗するツールとしての研究が進められています。

 

 

金融・銀行分野において- 小切手詐欺を防止するブロックチェーン

 

Financial Fraud Action UKの報告によると、金融詐欺による損失が、カード決済、銀行遠隔業務システム、小切手等のあらゆる場面で起こります。

 

その損失は、2016年に最高7億6880万ポンド(約1150億500万円、2015年と比較して2%の増加)にのぼったそうです。

 

その報告は、小切手詐欺に関連した3,388の事例があり、英国内での損失は1370万ポンド(約20億4000万円)に相当すると説明しました。

 

 

一方で、2016年、オーストラリアでカードと小切手を使用して、5億4000万ドル(約610億6000万円)の詐欺による損失があり、小切手詐欺の総額は640万ドル(約7億3000万円)でした。

 

 

アラブ首長国連邦最大手銀行 - ブロックチェーン技術による小切手決済を試行

 

①銀行業務システムにおける詐欺を防ぎ、認証を容易する目的で、アラブ首長国連邦最大の商業銀行のひとつEmirates Islamic Bankは、小切手にブロックチェーン技術を導入することを発表しました。

 

これにより、同銀行の開発チームは、ブロックチェーン技術による詐欺防止策を構築することで、銀行業務のセキュリティを強化しようとしています。

 

②「小切手チェーン」と呼ばれるシステムは、QRコードと20個のランダムな文字列のある小切手を発行し、銀行のブロックチェーンシステムによって読み込まれ、自動的に小切手を検証し、承認するという仕組みになっています。

 

Emirates Islamic Bankはすでにブロックチェーンの分散型元帳にすべての小切手を登録し、それぞれの小切手に対し、タイムスタンプ(ある時点で作成されたものである)と暗号化されている証明を作成しています。

 

 

中国

 

透明性の向上や金融部門の詐欺等防止対策のため、中国の銀行のブロックチェーン専門家の需要は昨年より2倍以上に増えました。


「Fortune」によると、貸し手は技術面の遅れおよび異なる技術で長い間苦戦しており、時代遅れの金融業界は既に信用取引向け融資に古い書類のやり取りで複数の詐欺事件に遭いました。

 

昨年10月、中華人民共和国工業情報化部(Ministry of Industry and Information Technology)はブロックチェーン技術を詐欺対策手段として確定し、大企業にこの技術にもっと投資するよう促しました。

 

 

イギリスの物流分野において- 高級品を証明するブロックチェーン

 

ロンドンに拠点を置くスタートアップ企業Everledgerは、保険詐欺の防止対策としてブロックチェーンを応用し、ダイヤモンドの取り扱いを開始しました。

 

その後、Everledgerは高級腕時計、デザイナーハンドバッグと美術品等のあらゆる種類の高級品に事業を拡大しています。

 

これらの高価な商品に関する証明は主に紙の証明書やレシートなどに依存しており、簡単に紛失または改ざんされる可能性があります。

 

現在Everledger社は、ダイヤモンド供給業者と有名な保険業者にブロックチェーンのシステムを導入することに専念しています。

 

この事業が成功すれば、ブロックチェーン上で高級品が本物であることを保証できます。

 

将来的には流通業界全体で、様々な商品が正規品であるかどうかの証明が可能になるかもしれません。

 

 

広告の分野において -「クリック詐欺」に取り組むブロックチェーン技術

 

広告業界では、クリック詐欺が最も深刻な問題となっています。通常、広告業者は、広告のクリック数に応じた費用を支払うことになります。

 

しかし、悪意ある業者が広告を自動的にクリックする「bot」(特定のソフトウェアを自動的に実行するプログラム)によってクリック数を水増しし、クリック詐欺が横行しています。

 

つまり、実際にはユーザーは広告に接していないにもかかわらず、広告業者は広告の効果に見合わない金額を支払っているのです。

 

広告業者は1年あたり約7億ドルを閲覧者のいない広告に払っているそうです。

 

BitTeaser社は、広告ネットワーク代理店であり、金融市場で最初にブロックチェーン技術を導入しました。

 

 2015年1月に開始され、ブロックチェーン内のすべての広告へのクリック数をリアルタイムで表示し、ユーザーが簡単に追跡することができます。

 

ブロックチェーンを採用することによって、広告が配信されたかどうか、広告が適切な場所に表示されたかどうかを検知できる可能であり、今後大いに期待されるでしょう。

 

 

結論

 

ブロックチェーン技術は、その透明性によって多くの分野に応用される可能性が大いにあります。また、市場における詐欺防止ソリューションは最適なツールとされています。

 

近い将来、ブロックチェーンは世界中の様々な分野に導入されることでしょう。

 

弊社のWrappyは、最先端のブロックチェーン技術を搭載したSNSアプリであり、ブロックチェーン技術によって詐欺や不正行為を防ぎ、透明性と信頼性のある評価システムを構築します。

 

つまり、格付機関や信用評価サービスのような、第三者を介在しないトラストレス世界の実現を目指しています。

 

 

参考Webサイト(References)

 

http://www.campaignlive.co.uk/article/blockchain-answer-ad-fraud/1444710


http://www.bitteaser.com/


https://channels.theinnovationenterprise.com/articles/blockchain-to-prevent-ad-fraud


https://techcrunch.com/2015/06/29/everledger/


https://www.forbes.com/sites/pamelaambler/2017/09/10/how-blockchain-is-fixing-the-diamond-industrys-rampant-ethical-issues/#5fb32f0025bc


https://www.everledger.io/


http://www.computerweekly.com/news/450421051/Emirates-Islamic-uses-blockchain-to-reduce-cheque-fraud


http://fortune.com/2017/01/27/china-banking-fraud-blockchain/