“ビッグデータ”という言葉を、聞いたことがある人はいるかもしれません。
しかし、それが何を意味するか、またそれをどのように活用するかを知っている人は少ないでしょう。
実際に、ビッグデータを利用してビジネスを構築することで、支出を最適化したり、顧客の行動を予測することができるのです。
1. ビッグデータの定義
デジタルデータの量が、年々増加しています。IBS(調査機関)によると、2015年に格納されたデータの総数は6.5 zetabytesを超え、今後も成長し続けています。
これらの巨大なデータの塊は、”ビッグ”と呼ばれています。
この用語が最初に登場したのは、科学誌の『ネイチャー』(2008年)で 、雑誌内で“Big Data”の特集が組まれました。実際には、データの中のわずか1.5%しか利用できません。
最適な分析ができるようにするため、全体のデータプールから膨大な情報データが必要となってきます。
2. 世界のビッグデータ状況
現在、アメリカ企業の大半は、ビッグデータに対する興味を持ち、ビッグデータ活用の先駆者となっています。
2014年、IDC(インターネットデータセンター)によると、多くの国では、データコーナーに関心が集まるようになりました。
ヨーロッパ、アジア(日本を除く)およびアフリカは、ビッグデータのソフトウェアとハードウェアの45%のシェアを取りました。
3. ビッグデータは、どの分野に利用されているのか
ビッグデータの活用範囲は、多岐にわたります。データ分析を適切に利用すると、マーケティングキャンペーンの効果や、リスクなどを計算分析したり、お客様のご要望についても詳しく知ることができるのです。
引用元: IBM Institute for Business Value in 2015
テックプロ社の研究調査によると、ビッグデータは、主に電気通信、エンジニアリング、医療、IT、金融及び公共事業など幅広い分野で利用されているようです。
4. データバンキング
FinTechは、モバイルや、インターネットなどの技術革新によって、リテール・バンキング、投資、および融資など広い範囲で金融分野をカバーしています。
保守的な企業に占領されている地域において、顧客の満足度及び教育推進改善を提供し、また、個々の企業にも手を伸ばして支援しています。
次々と生まれてくるFinTech企業にとって、ビッグデータの技術は大きな役割を果たしています。
また、データ科学者やアナリストにとっては、自分のスキルを磨き、データ品質を改善することによって、消費者の利益に繋がるのです。
5. FinTechにおけるビッグデータの活用
FinTech及びビッグデータにおける金融改革が、信用評価するための良い手段を提供してくれました。
わたしたちは、ほとんどの場合、信用調査会社に適切に評価されておらず、信用調査会社が関係のない情報のもとで、システムによって評価するのが主な方法であるからです。
ビッグデータなどの情報源から信用力を評価するために、ソーシャルメディアなどの新しい貸し手に注目するようになりました。
実際には、一部の金融機関は、より高いローンの成約率及び低違約率を実現するため、ソーシャルメディアデータの分析を通じて、ローン契約をするかどうかを決定できると考えています。
FinTechにおけるビッグデータの注目すべきもう一つの用途は、銀行API(アプリケーションプログラムインターフェイスの略語で、プログラミングの際に使用できる命令や規約、関数等の集合の事を指します)面にあり、お客様に関する情報を第三者に、提供金融機関とのオンライン通信によって提供することです。
これらのデータの共有は、現在の多くの企業にとって、欠かせない重要なプロセスの一部であり、また、面倒なフォーム記入や、確認事項などの手間を省けること及び、企業と消費者双方で必要な情報共有を提供しています。
もちろん、金融取引にも非常に有用ですが、ビッグデータの集約により、良い市場の理解を保証しているだけではなく、一般人向けにアクセス可能な環境を作り、金融教育やアドバイスも提供してきました。
6. すべてのビッグデータは平等ではない
わたしたちは、すべてのビッグデータが平等ではないことを理解する必要があります。
今、データ科学者やアナリストは、干渉やホワイトノイズがなく、本当の価値のあるスマートデータを探しています。
大量な時間及び資源は、ソーシャルメディアから抽出された無関係なデータを取り除き、数え切れないほどの情報の中から価値のある情報だけを選別できる技術、IoT(Internet of Things)アプリケーション、数よりも質の良いデータの抽出と分析プロセスを採用することによって、より良いFinTechの技術革新の信頼性と生産性に繋がるのです。
わたしたちは、まだスマートデータの早期段階にあります。多くの組織部門は、信頼のあるデータのニーズや効率性のある収集方法に対応できるように、新しい方法を検討しています。
7. ビッグデータの大きなリスクと規制されたFinTech
データ収集と分析の進歩により、データ情報のプライバシー及びセキュリティの改善も求められています。
利用可能な膨大な量の機密データを考えると、消費者や企業などは、データの盗難、プライバシーの侵害及び情報の不正行為を恐れていますが、FinTechの先駆者たちは、個人用と専門用のデータを保護するためにより優れたセキュリティを、アプリケーション内に組み込もうとしているところです。
また、政府は、関連組織が集めていたデータの適切管理を支援するためのプログラムを開発し、必要なところに規制を入れることも検討し始めています。
しかしながら、FinTechの規制は国境を越えて金融フィールドを拡大するという挑戦にも直面して、独立した領域を確立しようと奮闘しています。
全ての国々はFinTech組織の支持を得るために、特定の法規を制定するかもしれませんが、FinTechが世界的な産業に発展して、それが必ずしも国民を守ってくれるというわけではありません。
今日では、データは価値の高い商品となっています。わたしたちの生活はデータで溢れていますが、それらのデータが常に最善の方法で使用されるとは限りません。
優秀なデータ科学者や品質選別ツールのおかげで、Big Dataは多くの保証に守られ、一貫してFinTechの価値を高めています。
FinTechの発展によって、BigDataの需要も高まりつつあります。膨大なデータの中からいかにして価値のあるデータを見つけ出すかということが重要になってきます。
伝統的な金融と比べ、ビッグデータはインターネットを通して、金融サービス、製品の革新及びユーザー体験の変化、新しい業務処理と経営管理システム、金融サービスプロバイダーの組織構造、データの需要と管理、信用リスクの特徴など、いろんな面に大きな影響をもたらしました。
同時に、著しく向上した金融システムの多様性、金融規制やマクロコントロールなどにも新たな課題が出されていることに違いありません。
参考Webサイト(References)
Blockchain and Big Data will determine the development of smart cities
https://bit.news/eng/blockchain-big-data-will-determine-development-smart-cities/
http://blog.nasstar.com/biodata_fintech_future/
http://cloudtweaks.com/2016/09/big-datas-significant-role-fintech/