少し前から、デビュー30周年という事で続々とアイテムリリースが続いている伝説のバンド、BOØWY。
当の昔に解散してる上、束の間にも再結成すらしてないバンドで30周年もクソもねぇだろって話なんですが、売る方はなんだかんだと理由つけちゃ抱えてるデータを小出し売りしてる訳です。
いわゆる、大人の事情ってやつですよ、えぇ。
解散から25年、四半世紀も経つ訳で、当時小学生だった俺もガタのきまくりなおっさんになる訳だよね、まったく。
そう、解散をタイムリーに知ってて、子供ながらにちゃんと目を向けてたって意味では、恐らく俺なんかがギリギリ最後の世代だろうね。
なんせ当時は日本の音楽シーンなんて大人のもので、女子供はアイドルあてがってたらOKだろ?みたいな時代でしたから。
まぁ、アイドルはアイドルで華々しくもスターな存在として良い時代だったんだけどもね。
そんな時代、いわゆるロックなんかを聴き始めるのは中学からが定番で、小学生は最高学年の6年生であっても、流行りの歌謡曲をTV番組で聴く程度のもん。
そうね、当時だったらチェッカーズ辺りがギリギリ歌謡曲とロックの間に居た感じかな。
まぁ、そんな時代だったにも関わらず、あんび少年はやっぱり当時から少し変わってて、同級生は誰も観てない様な深夜番組なんかを録画しちゃ好んで観てました。
そんな深夜番組の一つに、『いきなりフライデーナイト』 という番組があった。
名前の通り、金曜の夜中に放映してた生放送の情報番組で、渡辺徹と山田邦子が司会のバラエティー色が強い、実にフジテレビらしいゆるめの番組。
俺はこの番組がなんだか気に入ってて、ほぼ毎週観てた。
そして、このいきなりフライデーナイトのオープニングに使われてたのが、BOØWYの曲だった。
なんでも、山田邦子がロフト時代からBOØWYのファンで、その関係でオープニングに採用されたんだとか。
しかも、使われてたのは最初が 「JUSTY」、次が 「LONGER THAN FOREVER」 というシングルではないアルバム収録曲。
言わばマニアチョイスな訳で、その辺りからもうにわかファンじゃない事は察しがつくという。
BOØWYのメンバーも実は二度ほど乱入ゲストとして番組に登場してて、ほとんど普段着みたいなカッコのまま、歌うでもなく雑談してったという伝説が残ってる。
TV嫌いでトップテンやらベストテンといった大メジャー歌番組のオファーを蹴りまくってたBOØWYだけに、ラフに登場して雑談だけして帰るなんてのはホントにレアな事だった。
そんな番組を俺はたまたま気に入って観てて、毎週聴いてたBOØWYの曲にも興味を持つ事になる。
当時、CDはもう普及し始めてたものの、放課後を駄菓子屋で過ごしてた様なガキんちょの俺にCDを買うなんて発想すらなかったが、下の姉貴はちょうど青春真っ只中の女子高生。
ってな訳で、俺は姉貴からレンタルCDをダビングしたカセットテープを貰い、それでようやくBOØWYをまともに聴き始めた。
そんな折、BOØWYは解散し、ラストギグの2days公演が大々的に発表。
かなりおぼろげながら、TVでそのスポットを観た記憶がある。
せっかく聴き始めたのに解散するのか~って思った気がする。
当時、解散がどれだけ衝撃的だったかと訊かれれば、正直、全くショックなんかじゃなかった。
なんせ、音源はまだまだ聴き始めたばかりだったし、当時の小学生にとってロックの抗体なんか皆無に等しい訳だから、凄いバンドでも上手いバンドでもなく、単に 「良い曲のバンドだな~」 程度のもんだ。
その認識は中学に入ってからすぐに変わったけど、少なくとも俺のロックデビューが周りより早かったのは間違いないし、今もライフワークとして音いじりをしてるルーツはそこにある。
あ、ちなみに、フライデーナイトのエンディングが泉谷しげるだった事も、今となっては無関係ではないと思う。
ROUGE OF GRAY [BOØWY Respect Cover] take.3
さて、俺にとって音楽のルーツであるBOØWYの楽曲を、今回は少しアレンジしつつカバーしてみました。
カバー曲を音源としてちゃんと完成させたのは初の事で、作りかけで放置ってのが多い中で、今回はわりと一気に勢いがついて仕上がったという稀なパターン。
この曲のオリジナルは、アルバム 「JUST A HERO」 の2曲目に収録。
JUST A HEROはBOØWYのアルバムでも一番好きで、世界観の完成度って意味でもダントツで優れてると思う。
知名度では 「わがままジュリエット」 の方がシングル曲で有名だけど、前々から音源としてカバーしたいと思ってたのは、「LIKE A CHILD」 とこの曲だった。
原曲は意外と全編通してクリーントーンが多いギターパートなんだけど、今回のアレンジではライブバージョンのギターに近い感じで通しつつ、原曲の雰囲気に混ぜ込んだ感じ。
Aメロ以外はずっと歪み系が鳴ってるんで、原曲よりもアグレッシブな雰囲気が出てなかなか良いかなと。
あと、わりと解り辛いけど、イントロとサビの後ろに単音ピコピコな感じのシンセを入れてたりもする。
無くても良いっちゃ良いんだけど、別に3ピースバンドとしてカバーする訳じゃないしね、やりたいのはカバーであってコピーではない訳だから、その程度の音を足しても違和感が無かったら全然OKだろって感じで。
カバーであってコピーではないって意味では、歌がどうしてもヒムロック寄りになるのは仕方無いんだよね、これはもう。
そもそも歌い方の基本はヒムロックをお手本にしてた訳で、ニュアンスの出し方、ブレスの入れ方とかが氷室スタイルになっちゃってると、BOØWYを歌えばヒムロックっぽくなって当然・・・みたいな。
でもまぁ、昔と違って自分の声では歌えてると思うし、意識的なモノマネじゃないのは確か。
コピーを否定こそしないけど、そこで満足してるのは建設的じゃないからね、そっからどう自分の歌だったり声にしてくのかって部分に踏み込んでかないのはダメな表現者だと思う、いくら上手くても。
ただ、やっぱり俺にとってBOØWYは教科書ですから、BOØWY演れば、教科書に準じた歌やら演奏にはどうしたってなって来ちゃうよね。
だって、この曲はこう歌うのが正解って刷り込みがある訳だもんね。
って事で、歌には特に苦労しなかったんだけど、コーラス録りはちょっと大変だった。
低い方はともかく、高音ね、高音。
大体これ、メインとバスとハイで3オクターブですよ、えぇ。
地声が低いからバスはそれほど無理はないけど、ハイトーンは結構キツい。
今回は特にギリギリで、普段の裏声じゃ無理でした、ハィ。
普段は出さない裏声ってのはですね、結構な大声張り上げないと出ないんですよ。
三十路半ばのおっさんが、部屋閉め切って、一人で小動物の発情期みたいな裏声張り上げてんですからね、これはもうホラーだな、うん。
まぁ、その甲斐あって綺麗にコーラス録りは出来たけどね。
ってか、やりゃ出るもんだな、裏声・・・っていう。
んで、今回のイメージ画像はオリジナル曲じゃないんで適当です。
一応はこれ用に作ったけど、特に拘りとかも無く。
とりあえず、カバー曲だってのだけ目立てば良いだろうと。
※ 2013年03月 音源差し替え
※ 2015年11月 加筆・修正、音源差し替え