ハィ、今回はちょっとだけ久しぶりな時事ネタに関する話。
まず、米軍によるウサマ・ビンラディン殺害の件。
ビンラディンがとうとうアメリカに首を取られたってニュースはなかなかデカいネタでしたな。
さて、このビンラディンという人、国際テロ組織アルカイダの指導者という肩書きを持つ超有名テロリスト。
2001年のアメリカ同時多発テロ事件(通称:9・11)の首謀者として、一躍お尋ね者リストのトップに躍り出た人物。
9・11は近代テロ史上最悪の大事件とも言えるもので、直接的な死亡者数は3000名超、負傷者数を含めると1万人近い被害者を出した大テロ事件。
知っての通り、ニューヨークのシンボル的な世界貿易センタービルのツインタワーは、このテロによってハイジャックされた旅客機の突撃によって崩壊。
その光景は全世界に生中継され、アメリカ国防総省本庁舎(通称:ペンタゴン)も同様にハイジャックされた旅客機の突撃により被害を受けました。
アメリカは 「テロに屈しない」 というポリシーを掲げてる国だけに、この映像的にも実質的被害としても大ダメージだったテロにはかなりキレまくった訳ですよ。
まぁ、そりゃそうでしょうな。
何よりもテロ計画をほぼ完全に成功させてしまった事が、アメリカ国家としてあり得ない大失態な訳だから。
そんな訳で、テロ直後から報復を公言してたアメリカさんは、とうとう大ボスのビンラディンを追い詰めたって事なんですよ。
で、オバマさんは 「ほら見ろ、俺はやる男だって言っただろ? みんなの為に復讐してやったんだから、支持率戻せよな。」 とでも言いたげな会見をして、国民の多くも賛辞を送ったり大はしゃぎして喜んだ訳です。
ジャックポット作戦やらジェロニモ作戦やら呼ばれてたこの作戦は、そもそもがビンラディン殺害を目的としたものだったとか。
一部報道では生け捕りも視野に入れてたって伝えてたけども、軍の特殊部隊の作戦において、当初からの殺害作戦だったら生け捕る可能性は1%もありませんな。
生け捕る前提の作戦なら、場合によっては殺害も止むを得ないって判断もあるだろうけどね。
で、俺はこの報道を知った時、さてどこまでが事実なのかなと考えちゃいましたよ。
そもそも、ビンラディンが本当に死んだのかどうかも怪しすぎるんでね。
いや、彼は世界的に疎ましく思われてるテロリストだし、アメリカにとっては特に殺したい相手ではあるだろうけども、それだけに情報だってとんでもないものを持ってる訳ですよ、当然。
なのに、寝首を掻くみたいにあっさり殺しますかね、あのアメリカが。
ってか、俺なら少なくとも一旦生け捕りにして、拷問やら自白剤やらで訊き出せるもんだけは訊き出しますよ。
殺すのはそれからでも全然遅くないと考えるのが賢明なやり方だし、それが近代国家の常識ですから。
それをせずに殺すとなると、それはよっぽど切羽詰った状況下か、あるいは引き出せるであろう情報に生かすだけの価値が無いと判断した時だけのはず。
でも、あのビンラディンよ?
極めて重大な情報を持ってて当然の大ボスですよ?
それをそうあっさりと殺すかね?
俺は絶対にあり得ないと思う訳ですよ、そんなの。
じゃあビンラディンは死んでないのか・・・ってのはまた解らない。
彼らはインチキ宗教家の教祖とかじゃなく、イスラム原理主義を軸に動く戦士という志とか理念があるんでね、いざとなれば命を捨てる事すら惜しんだりしないんです。
だから自爆テロだって絶えないんだからね。
とすると、仮にビンラディンが本当に死んだとしても、それは高確率で自殺だろうなと。
米軍の到着時にすぐ自殺したか、あるいは戦士として出来るだけ戦った末に追い詰められて自殺したか、それは解らないけども、いずれにしてもビンラディンが易々とアメリカ軍に殺される訳がない。
むしろ、それだけは避けるはず。
だから、本当にビンラディンが死んでいる可能性だってかなり高いという事。
でもねぇ、作戦自体もそうだし、遺体を水葬にしただのって話なんかを聞くと、どうもこれは生け捕りにしてる臭いよなぁ・・・と。
勿論、用が済んだら即処刑する前提でね。
だから殺害報道を流してても問題は無いし、今後遺体やらの映像が出回ったとしても、それはいくらでも作れるからアテにならんしね。
まぁ、俺の予想だと、今頃ビンラディンはどっかの施設で非人道的な拷問を受けてたり、薬責めで廃人状態にでもなってるんじゃないかな~と。
だって、アメリカはそういう国ですから。
ってか、そんな風に考える方が正解なんですよ、国家がやる事ってのはね。
アメリカに限らず、他の国でも日本でも同じ。
あ、そうそう、それと、ビンラディン殺害報道で民衆が大喜びするあのアメリカの国民性は物凄く怖いよね。
勿論、ああいった喜び方をみんながしてる訳じゃないけども。
確かにテロ被害はデカかったし、それぞれの身内やら知り合いに被害者が居れば、殺されて良かったと思う気持ちは大いに解るけど、だからってあんなに堂々と大喜びのお祭り騒ぎするって頭おかしいよ。
敵は大悪党のテロリストかも知れんけど、人殺しって意味じゃアメリカだって同じだろと。
ビンラディンが死んで嬉しいな~って騒いで、じゃあそのビンラディンを殺した人殺しは誰なのよ?って話じゃんね。
いや、社会的に淘汰されるべき人物だった事は解るけど、だからって人を殺した報道に歓喜するのは絶対に間違ってる。
大体、アメリカと言えば子供の教育やら影響やらに過剰なほど配慮してる国でしょ。
そんな国が大悪党をぶっ殺してやりましたって報道を堂々とニュースで流してて、歓喜する国民の姿を映してて、そのどこに配慮とやらがあるってのかね。
心境としてどんだけ嬉しくて晴れ晴れしい気持ちか知らんけど、それをアホ丸出しで表に出してる様な連中は、もれなく人殺し予備軍でしょ。
その感情を抑えるのが、大人であり社会人であり配慮深い態度というやつじゃないのかね。
まったくね、ああいうのを見るとアメリカ人はアホだなと思ってしまうし、あらゆる国々から嫌われてるのも納得しちゃうよ。
そりゃ、テロリストの標的にされるのも当然じゃねぇの?・・・と俺は率直に思う。
アメリカを潰してんのはアメリカ人だよ。
次は原発問題のその後について。
相変わらず原発事故は先行きの不安感を拭い切れない状況。
避難住民の一時帰宅もいよいよ始まるって事で、原発近辺の完全隔離に向けて準備は着々と進行してる訳です。
そんな中、お偉いさん方の避難所訪問が立て続いてます。
皇室の方々も次々と訪れてる様で、特に年寄りには歓迎されてたりする訳ですが、その他の訪問者は手荒い歓迎をされてる事の方が多い様子。
まずは総理。
避難所を訪れて被災者と話したものの、避難所内をグルッと回ろうともせず帰りかけたんで、直接対話してない被災者から 「もう帰るのか?!」 と大声で呼び止められてましたな。
それで慌てて引き返して、避難所内をちゃんと回ったと。
その後の訪問では全体に声掛けをしてたものの、最初がダメだから印象が良い訳がない。
管の政治手腕がどうのは置いといて、現地に赴いたらやれる事なんて知れてる訳じゃないですか。
誰もカイワレ食った功績だけの男に原発に行って手伝えだなんて本気で思わない。
むしろ、余計な事をしてくれるなよ?って懸念の方が先に立つ。
被災者の集まる場所に行って、その話を聞いて何が解決する訳じゃないですよ。
原発の近くまで行って視察したって、それが何の解決になる訳でもない。
総理と言えど、政治以外には全く無知な素人でしかないんだから、何をしたってほとんど無意味だと言ってもいい。
でも、現地へ行けば話を聞けと言う人達は大勢居るし、文句やら注文やらを好き放題に言う人達だって当然ながら居る。
その全てに対応は無理でも、一国の首相として言葉を掛ける事は可能で、その言葉を掛ける事がこのタイミングで現地に赴く意味じゃないですかね。
避難所でほんの数人から話を聞いて、もう帰るのかと怒鳴られて、それが総理大臣の仕事だと言うなら即刻首を括るべきですよ。
誤解を招く表現かも知れないけども、総理は被災者一人一人の話をご丁寧に聞いて歩く必然性なんて無いと思うんですよ。
そりゃ勿論、被災者の現実を知る為に話を聞く事は大事だけど、どうも報道を観てると媚びてるだけにしか見えないんでね、パフォーマンス色が余りにも濃すぎる。
結局、避難所で総理がすべき事ってのは、ああやって一人一人の話を聞く事がメインではなく、自分が被災者の現実を充分に知った上で行動するという事と、権限をフルに使って対応に当たっているという現実を示す事なんですよ。
俺は総理としてこんな事をしたぞと、これからも総理としてみんなの為にこうしますよと、そういった総括が絶対的に必要なんです。
管はまともにそれを出来てないから、単に媚びてるだけの阿呆にしか見えないという事。
で、管よりも手荒い歓迎をされたのが東電関係者。
社長も副社長も避難所を訪問して、それはもう凄まじい怒号を浴びせられてましたな。
まぁ、それは当然の事で、誰だってそうなるのを解ってたけど訪問せざるを得なかったってトコでしょう。
管の訪問の下手さも結構なもんだけど、東電上層部は更に下手でちょっと笑っちゃうぐらいでしたよ。
いかにもお役所仕事してる連中の態度でね、余りにも頭が悪いんで話にならんなと思いました。
土下座しろと言われて土下座してたけど、仕方無くやってるの丸出しな土下座。
すいませんだの申し訳ないと言うしか無いのは解るけど、個としての謝罪の意思は全く出す気がない。
要するに、仕事として謝る為に来ましたよって態度ね。
あれで少しでも許されるだろうとか、報道される事によって同情票が集まるんじゃないかとか、そういう魂胆があるんだろうからアホ過ぎる。
あれじゃむしろ煽ってるだけだし、せめて土下座の練習ぐらいして行けよって感じですわ。
ここ数日で大騒ぎになってる某焼肉チェーンの代表、あの野郎はいかにもインチキ臭さがプンプンしてて大嫌いだけども、奴は土下座の練習してますよ、恐らく。
まぁ、喋りが下手と言うか、極端に酷い猿芝居なんで信憑性は全く無いけどもね。
でも、公然と土下座をするんであれば、ああやって地面に頭擦りつけなきゃダメなんですよ。
本気で謝罪の意思がある人と同じ様にしなければパフォーマンスにしか見えない訳だからね。
東電の社長も副社長も、嘘臭くていいからあれをやってみろって話。
そんな事すら演出出来ないクセに、謝罪だの何だの言っても誰一人認めるはずがない。
その上、賠償金の為に電気料値上げとかね、謝罪の意思を感じろって方が無理でしょ、そりゃ。
勿論、電気料の事なんかも含め、社長や副社長が東電を直接動かしてる訳じゃないんだけども、やり方が余りにも下手すぎるというか、まるで世間が見えてない様な態度と対応には、呆れる前にまずビックリだよねw
どこまで底無しのアホなんだとw
事故は起こす、謝罪もまともに出来ない、尻拭いも人任せ、そんなのを露骨に見せといて、まだ東電に未来があると思ってる辺りがアホなんです。
原発事故の対応に当たってる現場の人らはほとんどが下請け孫請けだし、そもそも事故を起こしたんだから対応に当たるのは当然でしょ。
そこに同情する余地なんて微塵もありませんよ。
現場で直接動いてる人らには敬意こそ払うけど、組織としての東電は誰ももう信用なんてしてない。
まぁ、どうせ頭だけ挿げ替えてオシマイにするつもりだろうけどね、お役所仕事的なパターンで。
ともあれ、被災者の人達が憤りをぶつける様になったって事は、ほんの少しでも落ち着いたって証拠。
ホントに絶望してたら怒りすら出ないもんだからね。
だから良かったとは言えないけども、感情をぶつけられるならひとまず大丈夫かなと。
これからはもっと色々と問題が起きるだろうし、被災者を笠に着て横暴な振る舞いをする輩も目立つと思うんで、その辺りには国民全体が気をつけるべき事じゃないかな。
後遺症的に始まるそういった事の方が震災そのものよりも恐ろしい事だから。
しかし、ここにきて改めて見たけど、死者が約1万5千人、行方不明者も約1万人・・・凄い数。
そんな中で生き残った人達ってのは、ホントに奇跡的と言っていいもんだと思える。
知り合いにも二人ほど宮城に住んでるのが居るけど、二人とも無事だった事は単純に 「良かったね」 って話じゃないんだなとしみじみ。
どちらかか、あるいは両方がもし命を落としてたら、それは少ながらず俺の人生にも影響する事だった訳で、それを考えるとシリアスにならざるを得ない。
大体、自分の知り合いで言えば二人とも無事だったけど、彼らの知り合いはそうじゃなかったかも知れないし、東北に住んでない知り合いの知り合いや親族が命を落としてるかも知れない訳で、何が良かったとか言い切れない現実が余りにも痛い。
今回の震災がどれだけ多くの人の人生に影響を与えたのかを考えると、現実の皮肉さは何よりも万人に平等なものなのかも知れないと思う。
万を超える人々が一瞬で亡くなった現実、たった一人のテロリストを殺す為に国家が動いた現実。
一方で悲しまれ、一方で喜ばれる死は、どちらも同じ死である事に変わりない。
その死を悲しまれた人達は誰からも憎まれていなかったのか、その死を喜ばれた者は誰からも愛されていなかったのか。
誰にとって善人で、誰にとって悪人なのかなんて、そんなのは誰にも解らない。
個が個である以上、価値観がそれぞれに違う以上、人々は殺し合って愛し合う。
殺意が人を救う事もあれば、愛が人を殺す事もある。
考えれば考えるほど答えは霧に閉ざされるもので、結局は自分の決断で一歩を踏み出すほかに無いのが人生。
つまり、人なんてみんな迷子みたいなもんだって事ですよ。
人生ウロウロ・・・島倉千代子の歌みたいだと思ったとか思わなかったとか・・・w