ふと思い出したんで | weblog -α-

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なんとな~く  思いつきで  好き勝手に  (=゚ρ゚=) ボヘー  っとやってます。


クリスマスから続いてるタイガーマスク運動、全都道府県に浸透したって事で、ぼちぼち落ち着いて来たのかなと。
大事件とかロクに無かったもんで、ニュースもワイドショーもそればっかりでしたな。
心温まるとかいかにもなコメントばっかり聞いてると、嫌ってほど現実の皮肉さを知ってる俺なんかは、インチキ臭くなるからやめといた方が良いんじゃね?とか思っちゃいます。
善行は善行なんだけど、その善行も極端に告知しちゃうのは粋じゃない。
そもそも、わざわざ匿名の寄付にして、そこで伊達直人を名乗るってのは粋な事なんですよ。
古き良き日本人らしさというかね・・・日本人は粋な民族で、解り易く言うなら量より質を選択するタイプの国民性。
奥ゆかしさなんてのも、日本人が粋だからこそのもんだったんですな。

案の定、タイガーマスク運動なんてブームになってしまうと、わざわざマスコミに連絡して登場するタイガーマスクが現れたり、中には 『ブームなので』 ってそのままメモに書いて寄付する人も出る始末。
そうなると、それはもう善行であっても粋じゃないやね。
真意はどうあれ、「何かくれてやれば良いんだろ?」 って感じに映ってしまうのは否めないし、実際、そういった感覚で寄付する人が居ないとも限らない。
さてそうなると、果たしてそれはどこまで善行なんだろうか・・・というね。

まぁまぁ、寄付する人達は基本的に悪意は無いだろうからね、それ自体にケチをつけるつもりなんかは全くないんだけども、粋にやるつもりが無いなら普通に寄付したらいいじゃないのと、そんな風に思うのは俺だけでしょうか。


さて、そんな話は置いといて、タイガーマスク運動で思い出した映画があるんですよ。
タイトルは 『ペイ・フォワード』 というやつで、小説が原作の作品。
監督はピースメーカーとかディープ・インパクトで知られるミミ・レダー。
主演がシックス・センスとかA.I.でお馴染みのハーレイ・ジョエル・オスメント。
当時は大人気でしたな、ハーレイ君。
まぁ、有名子役のお約束的に転落人生な感じになってるみたいですがw

作品はちょうどシックス・センスとA.I.の間に作られたもので、ハーレイ君人気も高かった頃。
でも、日本ではそんなに有名じゃないという不思議。
恐らく、内容的に日本人にはリアリティーが薄かったりするんだろうけど、タイガーマスク運動に心温まっちゃった方々にはオススメかも。

で、どんな内容かと言うと・・・ラスベガスに住む家庭環境に恵まれてない中学生の少年・トレバーは、社会科の授業で出された 「もし世界を変えたいと思ったら何をする?」 という課題にペイ・フォワードという方法を考える。
自分が受けた善行を、その相手ではなく全く別の3人に返すというペイ・フォワード。
次第にペイ・フォワード運動は波紋を広げ、アメリカ全土まで広まるほどになるが・・・というお話。
規模はともかく、タイガーマスク運動と非常に似た部分があるんで、興味ある方はレンタルかなんかでどうぞ。

このペイ・フォワードって作品をきっかけに、実際にペイ・フォワード運動が各地で始まったそうな。
まぁ、アメリカはそもそもボランティア活動なんかが盛んな国なんでね、わざわざ取り上げなくても同じ様な運動はいくらでもあるんですよ。
日本はどうしてもそういうのが少ないだけに、今回のタイガーマスク運動も話題性があるんだけど、本来は別にそういった施設やら子供達だけに善意を向ける事もない訳で、その辺りの事を考えるのにもペイ・フォワードって作品は良いきっかけになるんじゃないかなと。

個人的には、アメリカじゃなくイギリス辺りで作った方がこの手の話は良い仕上がりになる気がしたけども、まぁ悪い作品ではないし、嫌いでもない・・・大好きな作品でもないけどもw
途中で元ホームレスの男が今まさに自殺しようとしてる女性に声を掛けるシーンがあるんだけど、そこなんかはわりと好きだった。
セリフがまさに粋なんですよ、これが。

ともあれ、全盛期のハーレイ君が良い演技をしてる作品です。
あと、何故かジョン・ボン・ジョヴィが出てます。
ところで最近、ボン・ジョヴィと聞くと椿鬼奴を連想してしまうのは何かの呪いでしょうかw