ブログネタ:お化け屋敷と絶叫マシン、どっちが怖い? 参加中「絶叫マシン」
かな、一応。
「怖い」を辞書で引くと・・・
1.それに近づくと危害を加えられそうで不安である。自分にとってよくないことが起こりそうで、近づきたくない。
2.悪い結果がでるのではないかと不安で避けたい気持ちである。
3.不思議な能力がありそうで、不気味である。
デジタル大辞泉より引用
とあります。
つまり、お化け屋敷や絶叫マシンで感じる恐怖というのは、一般的に1や2で挙げられている部分での恐怖なんですね。
もっと解り易く言えば、生命の危機を感じる部分、いわゆる自己防衛本能を意図的に刺激する事で「楽しい」という感覚を味わってる訳ですね。
ある意味、それはイタズラみたいなもんで、本来なら体感する必要の無い恐怖を自ら招き入れる事、言わば若干の罪悪感や背徳感を自ら求める部分で「刺激的」と感じている訳で、同時に通常では味わえない感覚を受ける事で脳のリフレッシュ効果もある訳です。
日常における些細なイタズラなんかも恐らく同様の効果があるんだと思います。
お化け屋敷では「何か怖いものが出てくる」という大前提があり、それが実際に唐突に現れる事によって、驚きと本能的な恐怖を感じます。
絶叫マシンでもほぼ同様に、驚きと本能的な恐怖を感じる状態になるのが大前提な訳です。
原理としては、あえて許容範囲内のストレスを受け入れ、そこから解放された時には受け入れたストレス以上のリフレッシュ効果があるという事。
サウナに入った後の水がやたらと美味い・・・みたいなもんですね。
もっと言えば、修験道なんかに代表される「荒行」なんかも、恐らくは同様の原理を利用した精神鍛錬方法でしょう。
とにかく、人間は抑圧から解放された時にある種の快楽を感じる訳で、だからこそ適度のストレスを好んで求めたりもする訳です。
しかも、そこで生成される脳内麻薬の効果によって中毒性もあるんで、怖いと理解しているにも関わらず、また同様の刺激を求めてしまう訳ですよ。
で、お化け屋敷と絶叫マシンがほぼ同様の原理で楽しいと感じると前記しましたが、ちょっと違う部分もあるんですね。
と言うのも、絶叫マシンは主として肉体的な感覚で「恐怖」を楽しむものであるのに対し、お化け屋敷ってのは精神的な感覚で「恐怖」を楽しむものなんです。
つまり、絶叫マシンは高さや速度、角度や重力によってストレスを感じる訳ですが、お化け屋敷ってのはそもそもが日本古来の「幽霊」や「心霊現象」をモチーフにしたアトラクションだけに、「得体の知れない存在に対するストレス」を主としたものな訳です。
そうなると、同じ恐怖であっても本来は全く種類が違うんですが、お化け屋敷はあくまでアトラクションとして作られたものなんで、そこに本物の墓や死体がある訳じゃないし、そういった物を実際に置く訳にもいかないですよね。
だから、お化け屋敷としての恐怖の演出は、わりと限られた範囲しか無かったりもする訳です。
そういう意味で、俺はどちらかと言うと絶叫マシンの方が意図的な怖さを演出し切れてると思うんですね。
最初から全部作り物だと解ってる時点で、お化け屋敷はある意味で破綻してるんですよ。
ですが、本来なら怖いのはお化け屋敷の方だと思うんです。
ただ、商売の部分やアトラクションとしてって部分で演出に限界があるんで、どうしても難しいだけなんだろうなと。
だって、もし本物の心霊スポットがアトラクションとして存在したとしたら、絶対にそっちの方が絶叫マシンなんかより怖いですから。
無事な人は無事だけど、無事じゃない人も時々出る・・・とか、何の仕掛けも無いのに妙な声が聞こえたり人影が見えたりする・・・とか、そういう「意図的じゃない恐怖」に勝てる恐怖はありませんからね。
アトラクションはいくら怖くても「安全だろう」ってそこそこの確信があるから成立してる訳で、そこに何の保障も無ければ、それこそ恐ろしいものなんです。
まぁ、一番怖いのは、手入れがいい加減な遊園地の絶叫マシンに乗る事なんじゃないですかねw