地方議会の海外視察が問題になっている。

"無駄遣い"だと問題視され、現在は中止しているところもあるようだが、基本的には"必要"だと考えている自治体が多く、減額して続ける意向のところが多い様だ。

福岡市では議員一人辺り100万円の上限を80万円に減額し、報告書の提出を義務付け(二ヶ月以内の提出、ホームページでの公開)や"原則"エコノミーを使うなどとし、継続させるようだ。100万円を80万円に減額するのは経費削減の観点からまぁ理解できるが、報告書の提出期限が二ヶ月ってのは長くないか?また、政治家の"原則"は有って無い様なものだ。

「百聞は一見にしかず」と言う諺があるが、今はインターネット等で現地に行かなくても様々な情報が手に入る。まぁしかし、その場に行かなければ分からない事もあるだろうから、海外に限らず先進地の視察は参考になるだろう。それは否定しない。しかし、文献を広めるなどの曖昧なものではなく、目的意識を持って行くべきだろう。視察後にいくら報告書を出したところで、どのように行政に反映させるかを具体的に考えてないと視察そのものが意味が無い。何より、視察に掛る費用は我々の税金だ。1円たりともムダにしてはならない。まずはその意識を持ってもらわないと…

議員の視察は今までにも何度か書いている。また、複数の顔見知りの地元議員らにも話したことがあるが、他の自治体を視察する前に、まずは自分のところの現状把握が先ではないか?いくら先進地を視察したところで、足元が見えてないと政策としてまとめても上手く活用できないだろう。

議会は行政への提案と監視が大きな役割だ。
視察が悪いとは言わないが、多くの議会では特権と思っているようだ。
自浄作用が無く、マスコミやオンブズマンから指摘されたから縮小したり止めるようでは本末転倒だし、何のための視察か分かったもんじゃない。

このままでは議会の監視団体が必要になるのではないだろうか…