北八ケ岳 北横岳・縞枯山・茶臼岳・天狗岳縦走
日程:令和4年1月07日(金)〜10日(土)
メンバー:S三・N昭(記)
天狗岳と南八ヶ岳
蓼科山 彼方は飛騨山脈
西天狗岳(天狗のコル)
初日(1月7日)
1月07日(金) 阪急梅田22時発茅野往き夜行バスに乗車。最近の夜行バスは3列シートだが今回は4列だったので十分な睡眠をとることができなかった。途中二度トイレ休憩。
2日目(1月8日)
1月08日(土) 予定通り7時前にバスは茅野駅到着。7時55分発の北八ケ岳ロープウエイ往きバス待ちの間に閉店中のショッピングセンター入口でパッキングと装備を整える。20分前にバス乗場に行くとすでに5〜6人登山者が並んでいたが一人ゆっくりと座ることができた。
ロープウエイ乗場ではボーダー、スキーヤー達で賑わっている。一日券も販売している我々は1300円の一回券。
北岳・甲斐駒ヶ岳・千丈ヶ岳
ロープウエイでいっきに2233m山頂駅の白銀の世界へ。大勢の登山者がいるが、日帰りか小屋泊まりの軽装の人がほとんどだった。ここは日帰りでも充分に雪山を楽しめる山域。
9時30分出発、坪庭2237mから少し登ると、御嶽山の雪に覆われた雄大な景色が見えてきた。
緩い傾斜なのに家で測ると17キロあったリュックが重く、強く踏み込まないと滑りなかなかうまく進まない。標識のある平な場所で姉もアイゼンを付ける。さすがに装備は大事、アイゼンを付けると滑ることなく快適に登ることができる。
坪庭
10時33分北横岳ヒュッテ到着。ここでサブザックに飲み物と行動食だけを持ち空身で頂上を目指す。10時51分南横岳。モンスターの木の間を通り抜け北横岳到着。ここから見渡せる360度の展望は言葉にして言い表せない程素晴らしい。晴天に感謝・感謝!!!
穂高・後立山を控える北八の盟主「蓼科山」 北横岳より
北横岳ヒュッテで小休止。
坪庭までの下りではツアー客や団体の登山者が登って来る。通過するまで何度も立ち止まることになる。30分以上のロスタイムこれも仕方こと・・・ 縞枯山荘まで緩やかな雪原が続く両脇の雪に覆われた樅の木と雲一つない青空を楽しみながら歩く。
縞枯山荘
なんとなく、赤岳の行者小屋に行く景色に似ている。 縞枯山荘では南側に見える樹木の雪景色がいいと姉はシャッターを押している。12時50分、縞枯山2403m到着。
頂上の標識は登山道の樹木の隅にあり山頂という感じはない。
樹木の間を抜けしばらく行くと2386.8m展望台。
ここから南八ヶ岳の稜線はもちろん南アルプス・中央アルプス・北アルプスの稜線が見えまさしく展望台。これから登るお椀を伏せたような茶臼山が前方に見える。展望台からの急な下りは両脇を雪に覆われた樅の樹の間を通る。振り向くと雪の白と
青空のコントラストに感動!!!
茶臼山は緩やか登り、途中で見る樹木の様子が今までと違って葉はなく、割り箸を斜めに刺したところに雪がこびりついているように見える。樹木によって雪の積もり方が違う。14時03分茶臼山到着。
この山も縞枯山と同じ山頂というのではなく標識は登山道の樹木の隅にある。予定時間よりも一時間程遅れている。
大石峠14時36分着。麦草峠まであと一息ここまで来るとほとんど登山者と会うことがない。
14時53分麦草峠着。麦草ヒュッテにテントが二つ張っている。日の当たる場所で小休止。
青苔荘までも緩いアップダウンが続く。この辺りから登山者と行き交う。標識をみて明日、通るルートの分技点を確認する。16時15分青苔荘着。
小屋で受付する間に姉がテント場を見にいく。一人1000円の利用料。床板をしている場所はプラス500円。到着が遅くなったので、設置の手間を考えて床板のところにする。水はもらえるがトイレは靴をぬぐ等色々と細かい説明。テント設営するが四隅は新雪で板の間に足がスッポト入り要注意。早速ビールで乾杯!!! 夕食のカレーとハンバーグが美味しかった。明日のコースタイムは5〜6時間程なのでゆっくりスタート5時起床。
3日目(1月9日)
1月09日(日) 姉は4時頃から起きだしごそごそしだす。床が板なので結構動く度に振動する。テントは地面に直接設置するのがいい。5時前に起きる。姉が火を付けてくれていたので暖かい感謝。朝食はスープとフランスパン・コーヒー、パンはコッフェルの上で温めてスライスチーズとハムをのせる。
今日のルートの確認をし、6時30分テント撤収。
7時10分出発。最初の分技を過ぎると雪一面に覆われた白駒池が見えてきた。ワカンで池を自由に歩く人の姿が見える楽しそう。
7時38分白駒荘を通過。緩い傾斜を登る。8時24分高見石小屋、小屋の前に高見石周辺案内図があり写真入りで北横岳から今日の天狗岳、明日の渋の湯までのコースが簡単に表示されている。これから登る中山展望台までは「だらだら登り」と書いてある。
両脇を雪で覆われた樅の樹の登山道を小一時間ほど登ると、急な登りにその先に青空が見えてきた。もうすぐ稜線か、立ち止まる姉の先を行き稜線に出るが風がきつくトレースも消えかけていた。帽子が風にとばされるが後から来る姉が拾ってくれた。この辺りはだだっ広く明確なルートを探しているとクラフト状になった雪面に左足がはまる。リュックが重く転げそうになる。足を上げるが抜けない。枝の下に靴が入っている。姉の助けを借りて雪を掘りやっとのことで靴を抜くことができた。慎重にルート確認しながら歩くと目の前に標識、10時03分この辺りが展望台。だだっ広い雪原にエビの尻尾がところどころにできている。ここから見る山の景色も最高!!!
風きつくあまりゆっくりとはできない。10時10分中山山頂。この山頂も標識はあるが登山道途中にあり、ここが頂上かと気抜けするが100m程先に樹木滞を抜けると展望が開ける。前方に天狗岳の稜線が見えてきた。ここで小休止。景色を楽しむ。
ここから先は尾根道を下り大きな岩場、10時50分ここが中山峠。黒百合ヒュッテまで平坦は道。11時黒百合ヒュッテ到着。テント場は前に張った後の良いスペースがたくさん有り整地せずにテントを張る。
11時34分出発。中山峠からはしばらくは岩稜滞が続く。12時57分、8合目付近にすりばち池・黒百合平分技の標識。犬を連れ男性が登ってくる。犬は尻尾をふりながら後をついて行く凄い。東天狗岳頂上直下の岩稜周辺にいくつかの踏み跡がある。
岩稜でなく斜面をトラバースぎみに下る人が見えた。そのトレースから登る。13時22分東天狗岳登頂。360度の展望。富士山は見えなかった。
西天狗岳へ続く緩やかスロープが見える。
周りの雪景色を楽しみながらゆっくり一歩一歩登る。13時54分、西天狗岳登頂。山頂は二人だけだった。
根石岳山荘、硫黄岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳が前方に見ることができる絶景。登ったルートを、東天狗岳をみながら下り少し登り返してトラバースぎみに岩稜滞を通過。
後は尾根伝いに樹木滞を通過、中山峠に14時58分。
黒百合ヒュッテのテント場15時09分着。たくさんあったテント場跡の空スペースはなくなっていた。昨日より早くテント場に着き今日はゆっくりとできる。早速、ビールで乾杯!!! 夕食は昨日と同じメニュウはカレーとハンバーグ。両方を食べることができて正解だった。
4日目(1月10日)
4時起床。テント撤収6時50分。テント場7時20分出発。
唐沢鉱泉分技7時51分。八方台・唐沢鉱泉分技8時23分。標識の上に可愛い雪だるまが乗っている。途中でそのまま沢まで行く道と左にトラバース気味に行く道との分技点。左のコースを選択。
渋の湯9時20分。バス乗場で時間確認する。
温泉に入ってゆっくりする予定だったが・・・案内板に年末の悪天候で、茅野駅往きバスは1キロ先のバス停から10時37分発に変更になっていた。バス停に登山具を整理する下山者が次は15時以降と親切に教えてくださった。時間は充分にあるので1キロ先のバス停までこれから歩くことにする。すでに数人の登山者がバス待ちしている。予定より早い時刻にバスがきたので助かる。
茅野駅前のシッピングセンターで山道具の整理、高速バス案内所で夜行バスの確認と荷物を預ける場所、近くにお風呂場があるか聞く。荷物は駅のコインロッカー、お風呂は茅野ステーションホテル歩いて5分と親切に教えてくださった。早速、エレベーターで駅へ移動すぐにコインロッカーを見つけるが待合室の隅にリュックを置き、教えてもらったホテルへ向かう。「日帰り入浴」と幕が下がっていた。シャンプー・リンス・石鹸常備で500円と格安。スッキリしたところで食事、「庄や」でランチメューにギリギリ間に合った。ビールで乾杯!!!
夜行バスまでショッピングセンターで小津安二郎の展示・催し・夜の茅野駅前のイルミネーション楽しむ。
写真を撮りながらのゆっくり山行でしたが、天候に恵まれた縞枯山、中山展望台、そして天狗岳頂上からの360度の景色を堪能することができて感謝・感謝!!!
次回もまた安全で楽しく、そして少しの緊張感のある山行ができるように、日々無理のないトレーニングと健康管理をしていきたい。