芦田愛菜評

最初の5分の1程は演技に硬さが見受けられた

日本の役者にありがちなな、過剰演技で、あちゃ〜、と思いきや、その後は安心して観ていられた

もしかしたら、僕だけがそう見えたのかも

 

新興宗教は、ある意味笑えてしまえる

頭上に乗せる濡れタオル、これは、もう…

eccentric な役を演じる、ちひろの両親、なかなかのものであった

映画全体としては、低評価とせざるを得ないのだが、親子の演技(芦田愛菜、永瀬正敏、原田知世)に関しては、かなりの高得点を与えたい

 

監督は、「日日是好日」を撮った方だとか(あと「マザー」も)

日日〜の、淡々と、そして、余計なことをしない、ということが、今回は裏めっている、と僕は感じた

だって、これじゃ何も描いていないのと同じでは

例えば、病気が治って信心とか…

というのも、僕の学生時代には、キャンパスに宗教の勧誘員が蔓延っていた

悪名高いあのオウム真理教と幸福の科学の全盛期!

故に、この程度の作品では、あまりにも生ぬるい、浅いと指摘せざるを得ない

 

演技以外の見所を一つ

家族(親)をとるか、宗教(教団の教祖)をとるか、突き詰めるとそこに行き着く

主人公は、そのジレンマに陥った、とまでは言えない

親への愛、そして結果として教団のへンテコな教えをなんとなく疑いながらも、なんとなく受け入れる、というかたちへと進んで行く

中途半端の生き辛さ、もしかしたら、そういう面はあるかも

参考までに記しておくと、僕のひとつ上の兄は、確か20代後半の頃に付き合っていた彼女を新興宗教の事務所に乗り込んで奪還した

身内ながら、見上げたものだ、と今にして思う

というような、感想とも言えないこの感想文をお読みいただいた上で、「星の子」をご覧いただくと、深読みできるキッカケになるかもです

以上

 

当たり前だが、どんな宗教も最初は新興宗教

長く長く続いて来たものには、何がしかの理由があろう

あとは、科学との整合性は、大事

しかしながら、科学絶対主義者は、意外とハマりやすいので、要注意

蛇足

昔、文明の没落期には悪しきテクノロジーと新興宗教が流行する、というようなことを指摘した哲学者がいたっけ

 

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