今から20年前以上前にあった、ある出来事のことを話してみたい。

サラリーマン時代には、ボーナスをもらうのが非常に楽しみであった。たしか、30歳の頃、ボーナスをもらった直後、財布に2万円程入れ、JRの千葉駅近くにあったSOGOというデパートに繰り出し、当時そこに出店していたうなぎ屋の「宮川」でランチを食べようとしたことがあった。その頃も、30歳くらいの若者にとって、うなぎは高価なものであったのだが、せっかくのーボーナス、贅沢を満喫しようとしていたことを思い出す。宮川に近づくや否や、心の中で上から下へ「松・竹・梅を復唱した。「しょうちくばい、しょうちくばい」と。当たり前のように一番上の「松」を食べようと心は決まっている。念のため、もう一度唱える。そして、入店。店員さん、「何に致しましょうか」予習通りに、声を大にして「うな重のショー!」店員さんの様子がおかしい。「小というのはございませんが…」僕「…」考え直して、「いや、小ではなく大で!」「ご飯を大盛りということでしょうか?」

「できましたら、並、上、特上からお選び下さい」

夏ということもあり、僕の額には汗がびっしょり。なんともいえない思い出である。

 

 

〈一言コメント

落語のような話ってあるんだなと…

(令和2年4月28日)