音楽をネタにブログを書くのは

久しぶりですね。

 

私が音楽を聴き始めたころって

邦楽と洋楽ってはっきりと

境界線があったように思います。

洋楽を聴く人は邦楽を聴かないどころか

少し軽く見ているような。

そして90年代から00年代には

その垣根が少し低くなりましたが

今では洋楽が聞かれなくなってきたようです。

 

が、今日はその話題ではありません。

洋楽と邦楽がそこそこきっちりと

分かれていた時代のお話です。

 

私が主に聴いていた洋楽については

一番好きなアーティストというのは

ちょっと決めがたいです。

多分答えられないと思います。

 

でも、邦楽については違います。

日本のアーティストで誰が好きか?

と言われたら迷わずに

一瞬で答えられます。

 

フィッシュマンズです。

 

私がフィッシュマンズに

はまるきっかけになったのが

この曲です。

 

 

初めて聴く方の感想は

こんな感じじゃないでしょうか?

 

変な声。。。

 

私もそうでした。

しかしそれが気にならなくなると

そこに広がるのは

まったく見たことのない光景でした。

 

これはボーカルの佐藤伸治が

運転免許を取った喜びを曲にしたものです。

 

 

すくなくとも「私は」ですが

この時までに

こんな曲を聴いたことがありませんでした。

こんな多幸感あふれる音楽は初めてでした。

美しく楽しいのになぜか涙が出てきて止まらない

そんな音楽を聴いたことがなかったのです。

邦楽、洋楽、どこを探しても見当たらない

真のオリジナルとはこういうことかと

その音楽に感動するとともに

強い衝撃を受けました。

 

フィッシュマンズは

バンドブームのしんがり的な存在として始まり

4枚のアルバムを出した後に

メジャーデビュー。

その後はその頃UKで流行していた

トリップホップと同調するように

独自の音楽性を切り開いていきました。

 

 

そのころ全盛だった

ディストーションノイズ主導の音楽から

一歩身を引き

隙間の多さを強調したそのグルーヴは

今のシティポップブームの先駆けと

言えるのかもしれません。

 

と、定義すればこんな感じなのですが

私にとってはもっとプライベートな音楽でした。

 

 

フィッシュマンズは

最初5人で始まり

佐藤の作る音楽が進化、深化するにつれ

どういうことかメンバーはどんどん減っていき

最後には

ボーカルの佐藤伸治とドラムの欣ちゃん(現・スカパラ)

の二人だけになってしまいました。

 

 

その音楽が気高くなればなるほど

なぜか佐藤はその逆に

やせ細っていった印象があります。

そして
その佐藤の音楽が最後の最後まで澄み切り

天上から差し込む一筋の光のようになった時

ボーカルの佐藤伸治は

この世の人ではなくなってしまいました。

享年 33歳、死因は非公表でした。

 

フィッシュマンズについては

書き始めるとおわらないのでここまでにします。

 

私は参加できませんでしたが

葬儀ではこの曲が流れていたということです。

 

(ラストライブ「男たちの別れ」からです)

 

その声のせいでとっつきにくいかもですが

いろいろな曲を聴いてみて頂けると嬉しいです。

 

DJ国王でした。