3日目の早朝,他の人よりも早く洗面や朝食をとらされ,検察へ護送されました。
恒例の手錠&腰縄の「犬の散歩スタイル」が数珠つなぎになります。検察に護送される全員の手錠の真ん中の穴に新たな太いロープを通され,文字通り数珠つなぎになります。
留置場には窓がないので,久しぶりにふれる外の風,外の光。それだけでテンションがあがります。
街でたまにみかける護送車。
「犯罪者が乗ってるんだろうなー」って思ってたあの護送車に自分がつながれて乗る日が来るとは夢にも思いませんでしたが。
検察に到着し,また数珠つなぎで検察地下に連れていかれます。ものすごい人数の警察官に取り囲まれながらの移動で,物理的にも(数珠つなぎだし),精神的にも逃げられません。
監視の警察官たちは,やたら威勢のいい大声で号令をかけあっています。大声すぎて何を言っているのか分からないくらいです。
地下室のトビラが開かれ,驚きました!
いやぁ,すごい!
14名収容の牢屋が17室,ずらっと並んでいます。しかも映画の世界でしか見ることがないような牢屋です(伝わらないかなw)!
その牢屋に連れてこられた犯罪者たちが,割り振られて、ぶちこまれていきます。どこも満室になります。
検察の地下には同じ部屋がもう1室あるとのことなので,
ってことは,14名×17室×2部屋=476名
毎日,これだけの人数の犯罪者が検察に集められるんですね。驚きました。東京地検ですからもちろん23区内だけで,ですよね。細かいことは知りませんが。調べる気も無いし。
で,また地検の1日が地獄!
固い木の長椅子(背もたれ90度)に朝の9時ころから18時頃まで,手錠をはめられたまま無言で座っていなければいけないんです。一言でもしゃべったら,ものすごい剣幕で怒鳴られます。
自分が検察官の取り調べに呼ばれたときだけ牢屋から出してもらえるのですが(もちろん犬の散歩スタイル),その時間もわずか10分くらい。
5時間くらい待たされて,やっと呼ばれました。
待ち時間が5時間もあったので,昨日の究極の選択「ウソついて認めて釈放狙うか,正直に言って否認して勾留を伸ばすのか」についてじっくりと考えることができました。
出した結論は,司法試験を突破した検察官なら逮捕理由が物理的にありえないことを理解してくれるだろうから,一貫して否認を貫こう,でした。きっと釈放されると思っていました。
取り調べ担当は丸野検察官(仮名)。
丸野「黙秘権があります。また,私が釈放と言えば,この場で釈放されます」
第一声からえらいプレッシャーをかけてきました。何としても「釈放!」と言わせなくては。牢屋に戻るのは精神的にも限界です。気が狂いそうです。
丸野「告訴内容について否認でよろしいのですか?」(逮捕状の内容)
私「はい。①20歳の体育会系の男性を腕力で抑えることは不可能ですし,②両肩を両手で力強く押さえている状態で陰部に口が届くはずがありません。③そもそも,この学生には,私のせいで卒業が認められず,就職もダメになったという経緯があります。その腹いせで今回の告訴をしたものと考えられます。④また,私は妻帯者であり,男性に性的な興味は微塵もありません。」
丸野「なるほど。筋が通っていますね。たしかに,相手が行為に同意して無抵抗であったり(どういうことだよ?w),よほど体が柔らかくないと肩に手を置いたまま下腹部に顔をつけることはできないですよね。」
お,いけるかも!!!!
丸野「気持ちはよく分かりました!」
えっ?!?!?!?!?!?!
釈放って言ってくれなかった・・・
また検察の地下の牢屋に戻され,手錠&無言でひたすら待つこと数時間。やっと帰りの(警察署へ)バスに乗り込み,帰路の旅へ。護送車の窓の中から眺めた居酒屋に入る人の姿,なんともうらやましい。
留置場に戻り,3人になった2室のメンバーにグチ。
クリントン「そうだよ。否認してると絶対に出れないよ。おれなんかは大麻所持の物証が出てるから全面的に認めてるのに外国人だからっていう理由でいつまでも出してもらえない。ほんと理不尽だよ」
シン「それよりさ,検察って,みんな大声でうるさくない?」
クリントン「日本はそういう国なんだよ。第二次世界大戦はああいう風にして起こったんだと思うよ」
クリントンよ,それはちょっと違くないか?
就寝時間後,瀬藤弁護士到着(弁護士は何時でもよいのだ)
ひと通り今日の状況を報告すると,
瀬藤「まぁ,否認してたら出してくれないでしょうねー」
私「もう限界なんで,何でもいいから認めた方がいいんですかね?」
瀬藤「それは自分が決めることですが,認めたら,犯罪者確定ですよ?示談金も数百万とられ,向こうの思うツボじゃないですか?」
もう何が正義なのかサッパリ分からない・・・