4月10日(日)葵丘にて、大西暢夫さん講演会

『和ろうそくは、つなぐ』を開催しました。





雑誌の取材で、さまざまな職人さんの手仕事を取材されいくうち、その材料が、どこでどのように作られているか知りたくなり、そこへ行き取材、材料に使ったもののカスが使われるところがあると聞くとまたそこへ取材に…。


そんなふうに知っていくうちに、職人さんたちの仕事の素晴らしさ、自然に戻っていく循環を子どもたちへ伝えたくなり、和ろうそくから始まる絵本ができました!


その起点となった和ろうそくこそ、岡崎の和ろうそく職人、松井さんの工房で作られるものなのです。


松井さんも来てくださって、お話してくださりました。





大西さんは、絵本には入りきらなかった職人さんが作り出すものの話を中心にしてくださいました。

漆、畳、和紙…どれも自然なもので作れば、土に還る。そして、それは巡り巡り、ずっと繋がり、続いていく。ほんの少しでも化合物が混じれば、それはゴミになってしまう。


そしてなにより、ずっとそういった自然の恵みで、循環の中でものづくりをされてきた職人さんが、ご高齢で、もう今は、この人1人しかいない。という現状がいくつもあるということ。


知れば知るほど、その貴重さと尊さが身にしみます。


生き方まで問われました。


また、大西さんの温かいお人柄も感じられ

とても気持ちのよい会でした。


大西暢夫さん、松井さん、急きょ会場を快く貸してくださった葵丘の小原さん、会場でお手伝いくださったアリス館の方々、そして、なにより

いらしてくださったみなさま、ほんとうにありがとうございました。




『和ろうそくは、つなぐ』大西暢夫 アリス館

かこさとしの世界展(松坂屋美術館 3/5〜4/3)行ってきました。










入り口付近にVTR映像があり、ありし日の90歳近いかこさんの楽しげな温かいお声に惹きつけられ、見入りました。かこさんが若き日に経験したセツルメント福祉活動(子ども会へのボランティア活動)で、いかにいろんなことを子どもたちに教わったか、それは楽しげにお話しされているお姿が、ほんとうにお幸せそうで、見ていて、こちらにもその気持ちが伝わり、かこさんの人としての温かみを感じて、ずっとそこにいたいと思いました。


会社勤めのかたわら、主に日曜日が活動日の子ども会で読むため、土曜日に徹夜で紙芝居を作ったりもした。しかし、既存の童話の練り直しなどでは、子どもたちは途中、ザリガニ捕りにでかけてしまう。

だから、最後まで子どもたちを惹きつける紙芝居を必死に作った。それが、のちに絵本になる『わっしょいわっしょいぶんぶんぶん』だったり、

『どろぼう学校』だったり。

それをさもおかしそうに話される。


子どもたちに絵も指導され、その絵や活動の記録を60年近く経ってもずっと持ち続けて、大切に保管されている。


子どもたちを楽しませて、遊ばせることに全力を尽くされた。


子ども時代に戦争、10代の終わりに敗戦を経験し、失意のなか、セツルメント活動で子どもたちと過ごすことは、かこさんにとって希望となった。


そして、子どもたちに、二度と戦争という過ちをおかさないために、自分で考え、世の中を見つめる力を持ってほしいと、遊びやものづくりを楽しんでもらって、自然、宇宙、科学、歴史、健康など、生きるためのあらゆることを伝えようとされた。


そんなかこさんの絵本。


どれも楽しく、伝承したい大切なことを織り交ぜて描かれている。


でも、その中で、人間が起こしてしまった哀しい歴史を伝えようという絵本もあり、

今回、私が1番心に残った絵本は、


『青いヌプキナの沼』 かこさとし 復刊ドットコム 定価2420円


アイヌの兄妹の悲しい話。 


文明や開発の名の下、起こった人種差別による、迫害や剥奪。それは日本でも。その言い伝えの物語です。

かこさんの絵本には珍しく、哀しい結末のお話です。それだけに、いかに、かこさんがこの真実を

繰り返さないようにという願いを込めて描かれているかが伝わってきます。


今こそ、かこさんの平和への祈りの絵本を子どもたちに伝えていくべきだと、切に思いました。


改めて、かこさんの子どもたちへの愛と願いを強く感じる機会となりました。


みなさまも、ぜひ、どうぞ。


ロシアによる、ウクライナ侵攻により、ウクライナの人々は平和な生活を奪われ、命の危険にさらされ、避難を余儀なくされています。


私など、ウクライナと聞くと、『てぶくろ』『びんぼうこびと』(ともに福音館書店)のウクライナ民話の子どもたちを惹きつける昔話の絵本を思い出します。


今、ウクライナの子どもたちは、どんなに恐怖に怯えていることでしょう。


そんな子どもの置かれた現状が描かれた絵本

『せんそうがやってきた日』を読むと、胸が引き裂かれます。


ごく普通の朝があり、学校へ行き、火山の授業を受け、ランチタイムが過ぎた頃、突然の爆音がして、あたりは、火、煙に囲まれ、先生は吹き飛ばされ、屋根は壊れ、わたしの町はがれきになってしまうのです。わたしの家があったところには、何もなくなっています。戦争が何もかも奪い、だれもかも連れていってしまったのです。わたしは、ぼろぼろ、血だらけでひとりぼっち。

逃げても逃げても戦争は追ってきます。

やっとのことで、まだ戦争が来ていないところにたどり着いても

締め切られたドア、人は顔を背けます。ここにも戦争がきているから?

学校に行くと、あなたの椅子はないと先生に言われ、追い出されてしまいます。


全ては戦争が飲み込んでしまったのです。

小屋の片隅であきらめかけていると、1人の男の子が椅子を持って、扉を開け

みんなで椅子を持ってきたから、学校に通えるよと椅子を並べて道を作ってくれました。


戦争により、家、学校、家族、先生を失ってしまったひとりぼっちの子どもに必要なのは、安心して座れる椅子、居場所なのだと痛感しました。


1日も早く、ウクライナや自国を追いやられてしまった子どもたちが安心して、暮らせる、学べる、そして、昔話を楽しめる日々を取り戻せるよう祈らずにはいられません。


『せんそうがやってきた日』

ニコラ.デイビス 作 レベッカ.コッブ 絵

長友恵子 訳

すずき出版 定価1650円




一月末に松岡享子さんの訃報が届きました。

謹んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りします。 

 松岡享子さんといえば、パディントン、うさこちゃん、名探偵ヘンリーくんなど、日本の子どもたちに多くの愛すべき友人を引き合わせてくれた、すぐれた児童文学の翻訳家であられましたが、なんといっても東京子ども図書館を支え、そこから多くのストーリーテリングの話し手を育成して輩出されました。

どれだけ子どもたちが、そのおはなしでわくわくして、楽しんだことでしょう。


松岡享子さんご自身がおはなしを語られたのを幸いにも一度だけ拝聴しました。

あたかも目の前でその事象が起こっているようにどっぷりとおはなしの世界につかって、幸せな時を過ごさせていただきました。


それに

東京子ども図書館が発行される「おはなしのろうそく」は、語り手にはとても話しやすい言葉で構成されていて、子どもが、語りだけを耳で聞くのにとてもわかりやすい文章で書かれています。特に、松岡さんが再話された昔話は語りやすいです。


子どもたちにおはなしを。という思いで、生涯、心砕き、ご尽力されました。


また、あらためて、『子どもと本』『サンタクロースの部屋』など、松岡享子さんが残された、子どもたちに本を読むしあわせを届けられる大人になってほしいという願いのこもった著書を読みたいと思います。


『子どもと本』あとがきでは…

スマホ、インターネットがかかせないものになっている世界に生まれてくるこれからの子どもたちが、本とどう接していくかわからず、不安がつきまとうけれど、必要以上に心配するより、今まで数えきれない子どもたちが、これまで本をたのしみ、本に喜びを見出し、実質的な益を得てきた事実を大切にして、本を読むことを子ども時代のしあわせのひとつに加えてくださるよう、子供の周りにいる大人の人たちに訴え続けていきたいと思います。と書かれています。


また、『サンタクロースの部屋』では、

サンタクロースを信じる子の心には、サンタクロースの居場所ができて、やがて、サンタクロースがいなくなっても、次々に、違う住人がそこには住まうだろうともおっしゃっています。子どもたちは、本を読んだり、おはなしを聴いて、その住人達と出会っていくのだなと思いました。


松岡享子さん、ありがとうございました。


わたしたちは、あなたの遺志を受け継ぎ、子どもたちと本を読む、おはなしを聴くしあわせを共有できるよう努めていきたいと思います。



⭐️『子どもと本』松岡享子 岩波書店 

定価902円


⭐️『サンタクロースの部屋』松岡享子 こぐま社 

定価1760円

昨日、1/15

『わらべうたと絵本の会』が開催されました。


数組の親子さんがわらべうたに合わせて、手遊びしたり、体を動かしたりして、楽しんでくださいました❗️
おみやげに、楽譜もお配りしたので、おうちでも楽しめると、おかあさんもにっこり。楽しいひとときでした。