先月あたりから黄砂が飛んでいるようですね。
喘息持ちにはつらい季節です。
よく誤解されているんですが、黄砂そのものはただの砂なのでそれほど恐れる必要はありません。
問題なのは、日本まで黄砂が飛んでくる途中で様々な汚染物質を吸着することです。
これらの汚染物質が喘息や花粉症を悪化させるのです。
よく話題になるのがPM2.5ですね。
今年も黄砂に乗ってPM2.5がやってきましたので万全の体制で臨みましょう。
そもそも、どうしてPM2.5が喘息や花粉症を悪化させるのでしょうか?
PM2.5はアレルゲンになり得るからです。
呼吸によって取り込まれたPM2.5が気管支や肺に到達すると、刺激を起こしてそこが炎症になります。
気管支の炎症はすなわち気道の幅を狭くすることですので、空気が通りにくくなり息苦しさを感じるわけです。
これが気管支炎や喘息です。
気管支炎と喘息は気道の炎症という点では同じ症状ですが、実は異なる別の病気で、気管支炎は基本的にウイルス性のものです。
インフルエンザにかかると咳が激しくなるなどが分かりやすい例ですね。
しかし、ウイルスや細菌だけでなくPM2.5が気管支炎の原因になることもあるんです。
アレルギー体質でなくても気管支炎にはかかりますから油断しないようにしましょう。
一方、喘息はアレルゲンが原因です。
そしてPM2.5もまた大きな原因のひとつなのです。
喘息は身体が花粉やハウスダストなどにアレルギー反応を起こしてしまうことで起きる症状です。
気管支炎にしろ喘息にしろ、炎症を抑えなければ症状は改善されません。
炎症を抑えようにも次から次へとPM2.5が体内に供給されてしまうようでは、治まるどころか悪化し、症状が慢性化してしまいます。
PM2.5濃度の高い日が続いたあとや、黄砂の大量飛来日のあとに咳などの症状が悪化するのはこのためなのです。
もともと喘息持ちではなかったのに、黄砂の時期に咳喘息を発症して、そのまま本格的な喘息に移行してしまった、なんて話もよく聞きます。
「自分は喘息じゃないから」「アレルギー体質じゃないから」、と安心してはいられないのです。
黄砂が多い日には、マスクやゴーグルなど花粉症並みの対策が必要なのです。
ちなみにPM2.5は花粉症より粒子が細かいため、花粉症用のマスクでは防げません。
PM2.5用のマスクを使いましょう。
ちなみにPM2.5の粒子がどれだけ小さいかというと…
PM2.5の大きさは0.0025ミリの微細粒子で、人間の髪の毛の32分の1、スギ花粉の12分の1、という超微粒子なのです。
大きさが10ミクロン以下の場合は鼻を通って肺まで到達してしまいます。
ですのでPM2.5は気管支を超えて楽々肺まで到達してしまうのです。
それに比べてスギ花粉は30ミクロンと大きいので、鼻の粘膜に吸着されてアレルギーを起こします。
PM2.5の到達領域は、肺、肺胞(気管支の終点で小さな球体)
、気管支、喉(咽頭・喉頭)、鼻(鼻腔)と広範囲にわたります。
肺の奥深くまで(肺胞まで)入り、沈着することで、肺に炎症を起こし、喘息だけではなく肺がんのリスクも高まると言われています。
PM2.5が発がん性物質という研究結果も出ています。
研究結果を出したのは、世界保健機関(WHO)の専門組織である国際がん研究機関(IARC)です。
発がん性リスク・危険度の分類は5グループに分かれいますが、PM2.5は最も危険な「グループ1」に分類されてるのです。
特に下記の項目に関心のある方は、是非お読みください!
完治療法
根治療法
食事療法
転地療法
原因療法
免疫治療
アレルギー治療
喘息と栄養
白血球
免疫力
喘息発作時の対処法
喘息予防
喘息薬の副作用
ステロイドの副作用
IgE(アイジーイー)抗体
マクロファージ
アナフィラキシー
肥満細胞
ヒスタミン
抗原抗体反応
テオフィリン
小児喘息
成人喘息
赤ちゃんの喘息
喘息と運動
アスピリン喘息
喘息に効くサプリメント