現象 

①新型嘘発見機と称するカードの束を取り出します

②デックから1枚のカードを客に引いて覚えてもらいます

③客のカードを新型嘘発見機の束に入れます

④客に、本当でも嘘でも良いので引いたカードのマークと数字、もしくは数字のみ、もしくはマークのみのどれかを言ってもらいます

⑤客の言った言葉の文字数だけカードを動かすと、新型嘘発見機の一番上から客のカードが出現します



準備

1組のデックから11枚のカードを揃えて裏向きの状態でテーブルに置いておきます



やり方

①客に、11枚の束を見せて「これは新型嘘発見機です」などと告げてから、残りのカードから客に1枚引いてもらい覚えてもらいます(新型嘘発見機以外のカードは客に1枚引いてもらったあとは使わないので箱にでも入れておきます)

②演者は新型嘘発見機(11枚の束)を片手で(裏向きの状態で)持ち、もう片方の手で客のカードも受け取ります

③演者はそれらを背中に回し、「お客さんのカードを新型嘘発見機の『ある場所』に入れます」と言い、客のカードを新型嘘発見機の束の一番下に入れます

④新型嘘発見機を身体の前に戻しますが、一番下のカードが客に見えない様に、客側に新型嘘発見機を少しだけ傾けます

⑤演者は、「新型嘘発見機のスイッチを入れます」と言い、新型嘘発見機の一番上から1枚ずつ「し・ん・が・た」と言いながらテーブルに置いていきます(4枚置く事になります)

⑥残りのカードを全て、今置いた4枚の束の上にそのままドンと乗せます


⑦再び今置いたカードの束を全部取り上げて、今度は「う・そ・は・っ・け・ん・き」と言いながら上から1枚ずつテーブルに置いていきます(7枚置く事になります)

⑧残りのカードを全て、今置いた7枚の束の上にそのままドンと乗せて、「これで新型嘘発見機のスイッチが入りました」と言います(実はこの時点で客のカードは一番上に来ていますが、練習の時に確認して客のカードが一番上に無ければ、⑧までの手順の何かが間違っていますので、やり直してください)

⑨今置いた束を全て取り上げ、客に引いたカードのマークと数字を言ってもらいますが、「嘘のカードを言っても構いませんし、マークだけでも数字だけでも構いません」と告げます

⑩ここで例えば客が「ハートの7」と言ったとすると、「は・あ・と・の・な・な」と言いながら新型嘘発見機の一番上から1枚ずつテーブルに置いていきます(ここでは6枚)

⑪残りのカードを全て、今置いた6枚のカードの上にそのままドンと乗せます

⑫置いた束を全て取り上げ、再び「し・ん・が・た」と言いながら上から1枚ずつテーブルに置いていき、残りのカードを全てそのまま今置いたカードの上にドンと乗せます

⑬置いた束を全て取り上げ、上から1枚ずつ「う・そ・は・っ・け・ん・き」と言いながらテーブルに置いていき、残りのカードはそのままドンと乗せます

⑭ここで既に客のカードは新型嘘発見機の一番上に来ているので、好きなセリフを言ってそのカードをめくり、演技を終えます



このカードマジックは、僕が海外のカードマジックレクチャーDVDに収録されていた「嘘発見機」を改案したものです。

このような、文字数だけカードを置いていくというタイプのマジックは海外にも日本にも多々ありますが、僕の知る限りでは文字数に制限があるのが多い気がします。

例えば、好きな人の名前を言ってもらうという場合、「5文字以上なら成功します」という感じです。

僕はこの部分を、1文字からでも成功するようにしました。

なのでもし客が「2」または「5」とだけ言ったとしても、それでも成功します(どちらも「に」「ご」なので1文字です)。

それと、マジックマニア(愛好家)ならカードのマークは、スペード・ハート・ダイヤ・クラブという言い方をしますが、客によっては「クローバー」「みつば」「ダイヤモンド」という場合があります。

客が「クローバー」と言ってるのに演者が「クラブですね」というのは失礼な気がしたので、客が「クローバー」と言ったら「クローバーですね」とするのが良いと思います。

つまり、客が「ダイヤモンド」と言えば「ダイヤですね」ではなく「ダイヤモンドですね」とリピートします。

カードのマークと数字で一番多い文字数になるのは、「ダイヤモンドの11(じゆういち)」もしくは「ダイヤモンドの13(じゆうさん)」です(12文字)。

僕は最初このマジックは「嘘発見機」(7文字)だったのですが、それでは文字数が足らなくなるので「新型」を付け加える事で、12文字に対応可能な形となりました。

 

「ダイヤモンドのジャック」「ダイヤモンドのクイーン」(11文字)という言い方をされても大丈夫ですが、マークだけ「スペード」「ハート」でも、数字だけ「に」「ご」「さん」「えーす」でも1~12文字なので全て成功します。

以上で解説を終わりますが、質問があればコメントなりしてください。

 

ちなみに文中で「し・ん・が・た」「う・そ・は・っ・け・ん・き」と区切っていますが、「し・ん・が・た・う・そ」「は・っ・け・ん・き」でも成功します。