悲しくて当たり前


苦しくて当たり前


淋しくて当たり前


無理に自分の気持ちを遠ざけなくてもいい…


明るく見せる必要もない…


泣きたい時には泣けばいいんです


御仏壇に

朝晩手を合わせている時に

そこに御主人が居るように思いながら

話しかけてるでしょう…


それでいいんですよ


ある意味

そのために

宗教はあるのだから…


見えないから淋しい…


それも仕方ないことなんですよね…


でも


ずっと

あなたの心の中には

御主人はいらっしゃるでしょう…?


人はいつか皆

必ず同じように

あちらの世界に逝くのですから


それまで

生きていくしかないんですよ…


ごめんなさいね…

こんなことを言って


僕も妻を亡くして20年が経ちます

もう70歳になったんですよ

妻は49歳でした


今でも2週間に1度は

お墓に行って

妻と話をします


だから

あなたの気持ちはよくわかりますよ


独りで何かあったら不安…?


辛いけれどね…

自分で向き合うしかない


僕は

その時は

もう寿命なのだ…と腹を括っています


どうしようもないと

わかってしまったんですよね

運命というものは…


自分の今の気持ちを

素直に受け入れて下さいね


苦しくなったら

また考えましょう


・・・・・・・・・


昨日のメンタルクリニックの診察で


三回忌前後の

心の不安定さを訴えた私に


先生が

淡々と話をされた

内容の一部です


全てが真に迫っていて


私は言葉が出ず

鼻をすすりながら

頷くのが精一杯でした


死別を経験され

長い年月を経て

今も現役で医師をされている方の

悟ったような語り


ここまで来るのに

どれだけの葛藤があったことか


想像を絶する時間だったのだろうと思います


同時に

これから

自分が辿っていく道筋なのだと考えると

やはり不安も押し寄せてきました


けれど


とにかく


どんな状況であれ


生かされているのならば

生きていかねば…


それだけは

強く思いました


ちょっとだけ

澱んでいた心の中に

風が吹いた気がしました


堪えきれないような想いを抱えながらも


日々を積み重ねた先に


やがては

遠い目をして

過去を語る時が来るかもしれない…


自分の気持ちに

折り合いをつけていくのは

簡単ではないけれど


今は

ありのままの感情で

生きていていいのだ…と言われて


少し

安心しました


帰りに

ショッピングセンターに寄り

買い物をする元気が出ました


家に戻り


夫に報告


「今日も無事に行ってきたよ…

ありがとう…」


切なさは

相変わらず…


でも

それでいい…


そう思えた1日でした