実家からの電話に

身構えて

怯えてしまうことがあります


普通では

あり得ないことかもしれません


けれど

明るい内容で掛かってくることは

まずないとわかっているので

一呼吸おいてから受話器を取ります


自分の心身の安定を

何とか保って

やっと生きている私には

親や弟のことまで受け止めるエネルギーは

正直ありません


夫のことで

使い果たしてしまいました


何と親不孝な…

薄情な…

冷たい…


罰当たりだと

承知しています


けれど


不安要素一杯の内容を

それぞれ3人から話されると

身体が震えてきます


もう勘弁して…

聞きたくない…

私を混乱させないで…


夫の闘病中に経験した

あの辛い思いが甦ってきます


薬を飲んででも

何とか気持ちを奮い立たせて

あの時の私は

夫に寄り添えました


なのに

今できないのです…


娘なのに


実家のいざこざから逃げたい

できれば避けたい…と思ってしまうのです


巻き込まれても

助けてくれる夫がいない…


そのことが

とても私を臆病にしている気がします


そんな私のことを

知ってか知らずか

それでも

否応なく

弱々しく助けを求められると

心を大きく揺さぶられて

どうすべきか独り思い悩み

自分の体調のコントロールができなくなります


気持ちが引っ張られる感じです


そもそも

両親との関係が

少々いびつなのかもしれません


本音で話すことができない…

いつも息苦しさを感じてしまうのです


こちらから電話をして

不機嫌で威圧的な父の声を聞くだけで

心が萎えて不快な気分になります


夫が居た頃は

「ねぇ…聞いてよ…」で済んだこともありました


でも今は

気持ちを呑み込むしかない…


都合いい時だけ

あてにしないで…


老親に

そんなことなど言える筈もなく…


親子関係

血縁関係…


重く

のし掛かってきます…