中村祐太投手が瞬発力を養うトレーニングへ切り替え!

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広島・中村祐太“体を大きく”から“瞬発力”へ 調整変え“復肩”狙う
4/24(金) 15:00配信

“復肩”へ向けて練習に励む広島・中村祐

 広島・中村祐太投手(24)が調整法を大きく変えて“復肩”を目指している。体を大きくしてパワーアップを追い求めていた従来のトレーニングから、投球に直結する動きを意識したトレーニングに切り替えた。17年に5勝を挙げたが、昨季は1軍登板2試合のみ。苦渋を糧にレベルアップに励む。

 表情からは確かな手応えが漂っていた。中村祐は「自分を見つめ直す時間もいっぱいあるので、伸ばしていくところはそのまま伸ばして、ダメなところは良くなるようにやっていく時間に当てています」と現在の取り組みを口にした。

 課題は制球力で「どの球種でも10球中、8球ぐらいはしっかり投げられるような技術を身につけたい」と意欲を示す。求めるのは腕を振った中での制球力で「狙ったところに投げ切れている球も多くなってきた」という。

 描いた通りの段階を踏めているのは、調整方法を例年と変えたことが大きい。これまでは体を大きくしながら筋肉量を増やしていく調整法だったが、今年は動きながら瞬発力を高めていくトレーニングに切り替えた。

 「今までは体を大きくして、それが目に見えるモノになればいいな、ぐらいだったんですけど、今は『こういう技術を取得したいからこういう動きをしよう』という形で取り組んでいます」

 具体的には、重い重量を持ち上げるベンチプレスやスクワットは行わず、投球フォームを意識しながら軽い重りを持ってパワーを出すトレーニングに注力しており「フォームもすごく安定してきました」と成果を実感している。

 体重も例年は90キロ前後だったが、現在は85キロ。「ランニングも走れていますし、球威もそこまで変わらない。むしろ良くなっている感じがする」と取り組みが奏功していることを強調。「これからも体を第一に考えるより技術、自分の投げる感覚を第一に考えて体と向き合っていきたい」と話す。

 17年には先発ローテの一角として5勝を挙げたように、潜在能力は兼ね備えている。だが昨年の1軍登板は2試合にとどまり、1軍舞台返り咲きを目指す気持ちは人一倍だ。

 「ここ最近、結果も出せていないですし、思うような投球も全然できていない。今はいつゲームが入ってくるか分からないですけど、モチベーションを保って、自分の理想の投球を追い求めながら1日1日大事にやっていきたい」。復肩へ向けた明るい光が、右腕に差し込んでいる。(デイリースポーツ・向 亮祐)

 ◆中村祐太(なかむら・ゆうた) 1995年8月31日、東京都出身。184センチ、85キロ。右投げ右打ち。今季年俸は1000万円(推定)。背番号67。関東一高から13年度ドラフト5位で広島に入団。17年5月3日の中日戦(マツダ)でプロ初登板初先発で初勝利を挙げた。1軍での通算成績は26試合に登板、8勝8敗0セーブ、防御率4・97。

2017年は先発ローテーションの一角に入り、5勝を挙げました。ドリヨシ的にはこれで2018年以降も先発ローテーションイケると思っていたのですが、制球難でファームで調整となりました。

今まで中村祐太投手は筋肉量を増やすトレーニングをしてきて、体つきは確かに大きくなりましたが、動きそのものはスムーズにいかなかったようです。その反省から、瞬発力をつけるトレーニングに切り替えて、制球もついてくるようになりました。

中村祐太投手は「マエケン2世」と言われるほど、ポテンシャルの高いピッチャーです。再び1軍の舞台に立てるように、ドリヨシも応援しています。