鬼神を倒してから何年経つだろうか・・・
彼らはそう思っている。
彼らの仲間の1人はまだ目が覚めない。
家の外は雪がちらついていた。
積もるほどの量ではないと分かっていた。
家主は外へ出た。
暗く、家の明かりで照らされた雪は幻想的に見えた。
この雪が悪夢の始まりだと知らずに・・・。
家主は家へ戻り、扉をかたく閉めた。
「そろそろガタが来たんじゃねぇか?あきらめな!」家主は彼らに怒鳴り散らした。「いくらこの状態だからってもう2,3年この調子!商売あがったりだよ!他を当たってくれ!」
「そ、そんな。あと1日居させて下さい!」彼らは頭を下げた。
「その言葉何回目だ?」家主は彼らを見下ろした。
「明日の夜出て行きますから!」彼らは家主の前で土下座をした。「お願いです」
「俺はこの辺りでじゃ有名な頑固者だ!まぁ、自分で言うのもなんだがな。とにかくダメなものはダメだ!帰れ帰れ」家主は無理やり彼らを追いやった。
雪が降る中、彼らは明かりを目指して歩いた。
「大丈夫か?」赤い帽子をかぶった少年が皆に言う。
皆は何も言わず歩いた。
「すまねぇ・・・」
彼らは素早く赤い帽子をかぶった少年に目をやった。
「もう、意識戻ったから・・・」赤い帽子をかぶった少年に背負われている少年が少し起き上った。
「とにかく宿を探そう」彼らはとにかく歩いた。
そんな中町では何が起きていたかなんて知らずに・・・。